国内

自民党議員の「コロナ特権」 銀座クラブ飲みの離党3人も身分安泰か

国民から批判をうけても、身分は安泰?(中央が松本純氏、時事通信フォト)

国民から批判をうけても、身分は安泰?(中央が松本純氏。時事通信フォト)

 国民には不要不急の外出自粛を要請しておきながら、国会議員は銀座で深夜まで豪遊──自分たちは“上級国民”で、自粛など関係ないと言わんばかりの振る舞いが次々と明らかになっている。

 国民からの批判など、大したことないと考えているのが丸見えである。

 自民党の国対委員長代理だった松本純氏ら3議員が、2月1日に離党した。緊急事態宣言下に銀座のクラブで飲み歩き、当初は後輩議員2人(田野瀬太道・前文科副大臣、大塚高司・前国対副委員長)と一緒だったことを隠す嘘までついていた。

 昨年12月、俳優やタレント、そして菅義偉・首相まで呼び出した“8人ステーキ会食”の問題で追及された時は、「飯を食うために集まったんじゃない」と言い放った二階俊博・幹事長だが、今回は自分のことは棚に上げて、「私のほうから離党勧告しました」などと胸を張り、松本氏の所属派閥のドンである麻生太郎・財務相兼副総理も、「国民にも何かと迷惑や苦労をかけている最中、はなはだ不適切」と怒って見せたが、ポーズだけである。

 同じく深夜の銀座クラブに行った責任を問われた公明党の遠山清彦氏が議員辞職させられたのと比べれば、自民党の処分が大甘なのは明白だ。

 それもそのはず、松本氏は“麻生―二階会談”にも同席する麻生氏の側近中の側近だ。

「離党した3人はいずれも前回の総選挙では小選挙区で議席を獲得しており、とくに神奈川1区の松本氏の地盤は堅い。今年の総選挙で自民党が別の公認候補を立てず、松本氏らが当選したら、“禊が済んだ”として復党させる可能性が高い」(政治アナリスト・伊藤惇夫氏)

 コロナ不況で多くの国民が失業の危機に直面するなか、自民党の国会議員だけは不祥事でも身分が安泰なのだから、まさに特権階級だ。

※週刊ポスト2021年2月19日号

民間企業が苦境にあえいでも、国会議員の懐に変化なし(時事通信フォト)

「私のほうから離党勧告しました」などと胸を張る二階俊博・幹事長(時事通信フォト)

麻生太郎氏(時事通信フォト)

麻生太郎氏も怒って見せたが…(時事通信フォト)

関連キーワード

関連記事

トピックス

「第65回海外日系人大会」に出席された秋篠宮ご夫妻(2025年9月17日、撮影/小倉雄一郎)
《パールで華やかさも》紀子さま、色とデザインで秋を“演出”するワンピースをお召しに 日系人らとご交流
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
2024年末、福岡県北九州市のファストフード店で中学生2人を殺傷したとして平原政徳容疑者が逮捕された(容疑者の高校時代の卒業アルバム/容疑者の自宅)
「軍歌や歌謡曲を大声で歌っていた…」平原政徳容疑者、鑑定留置の結果は“心神耗弱”状態 近隣住民が見ていた素行「スピーカーを通して叫ぶ」【九州・女子中学生刺殺】
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(左/共同通信、右/公式サイトより※現在は削除済み)
《“やる気スイッチ”塾でわいせつ行為》「バカ息子です」母親が明かした、3浪、大学中退、27歳で婚約破棄…わいせつ塾講師(45)が味わった“大きな挫折
NEWSポストセブン
池田被告と事故現場
《飲酒運転で19歳の女性受験生が死亡》懲役12年に遺族は「短すぎる…」容疑者男性(35)は「学校で目立つ存在」「BARでマジック披露」父親が語っていた“息子の素顔”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
9月6日に悠仁さまの「成年式」が執り行われた(時事通信フォト)
【なぜこの写真が…!?】悠仁さま「成年式」めぐりフジテレビの解禁前写真“フライング放送”事件 スタッフの伝達ミスか 宮内庁とフジは「回答は控える」とコメント
週刊ポスト
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
世界選手権東京大会を観戦される佳子さまと悠仁さま(2025年9月16日、写真/時事通信フォト)
《世界陸上観戦でもご着用》佳子さま、お気に入りの水玉ワンピースの着回し術 青ジャケットとの合わせも定番
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン