善吉さんの借金はそれだけに留まらない。2006年には橋本氏の“選挙資金”として知人から2000万円あまりの借金をし、一部を返済せずトラブルになっていたことが当時、『週刊文春』で報じられた。
「借金の一部を橋本さんの事務所名義で返済するなど、彼女もトラブルを認識していたとして問題視されたんです。貧すれば鈍するで、多額の借金を作った善吉さんが最後にすがったのが、バブル期に“地上げの帝王”と呼ばれた早坂太吉という男でした。
善吉さんは多方面から約30億円もの融資を受けたといわれていますが、グレーな人脈とも密接な関係にある早坂氏が間に入って解決するはずがなく、事態は泥沼化していく。聖子さんは周辺に“把握している限りで20億円以上の借金があります”と語っていたそうです」(永田町関係者)
しかし、善吉さんの存在がなければ、橋本氏がオリンピアンになる日は訪れなかった、というのもまた事実。
「聖子さんがお父さんのことを悪く言うのは聞いたことがありませんね。借金トラブルが報じられたときもそうです。“父との生活のなかで、五輪選手になるための忍耐力や精神力を身につけることができた”と感謝していました」(橋本氏の知人)
善吉さんが老衰で亡くなったのは昨年10月。借金については、相続放棄をしたのだろうか。安平町の町議に聞くと、
「善吉さんとは仲がよかったから、報道されてきた20億円の借金の行方については知っているけど、近すぎて何も答えられないね」
と、口が重い。橋本事務所に聞いてみると、
「(20億円の借金のような)事実はありません」
と答えるのみだった。
※女性セブン2021年3月11日号