国内

コロナで風景激変、それでも「楽しくなかったら学校じゃない」と校長が語る私立校の「新しい行動様式」

学校玄関口に設置されたアルコール消毒

学校玄関口に設置されたアルコール消毒

 新型コロナウイルス感染対策のため、全国の小中学校と高校、特別支援学校に臨時休校要請が出されたのが昨年2月末だった。それから一年、学校内の風景もがらりと変わった。

 オンライン授業を始め、アルコール消毒やマスクの着用などといった感染対策はもちろんだが、「こういう時だからこそ、学校が少しでも過ごしやすい場所に」と考える先生は少なくない。コロナをきっかけに、革新を続ける青稜中学校・高等学校(東京都品川区)の青田泰明校長に話を聞いた。

遅れがちだったICT化、一気に進んだオンライン授業

「休校が明けても、自宅に基礎疾患がある方がいる、高齢者と住んでいるなどで、学校に来られない生徒もたくさんいます。そういう生徒向けにはオンラインで授業をおこなっています。そうやって、学校に来る生徒と来ない生徒で学習のスピードに差が出ないように、ハイブリッドなことができたのはコロナならではでした。

 入試も、ひとつの教室に入れる人数を減らしたり、人との接触を避けるため、タブレットでの試験方法も取り入れました。学校業界として、ICTを用いたパラダイムシフトが一気に進んだのは良いことですし、オンラインでここまでできる、でもこれはまだまだ難しい、といった課題も見えたのは大きな発見でした。」(青田校長、以下「」内同)

生徒も教員も 教室や部活での「新しい行動様式」 

生徒の机にもアクリル板が付けられた

生徒の机にもアクリル板が付けられた

 換気のため窓やドアを常時開けておく、手指のアルコール消毒、机の横にアクリル板をつけるなど、今やすっかり当たり前になった光景は、学校でも同じだ。

 生徒も教員も常にマスク着用。さらに教員はフェイスシールドをつけ、大声を出さなくても声が届くように小さなスピーカーを襟元につけるようにした。生徒たちがこれまで思い思いに机をくっつけ合って食べていたお弁当は、自分の席に座り、人と話をせずに食べる。

「マスクも外さず、“顎マスク”もしないようにするなど、周囲に気を遣うことを教えるところから始まりました。体育の授業もボールをこまめに消毒したり、コーラス部も間隔を2メートルあけて、コーラス用のマスクのようなものを使ったりとか、部活のなかの行動様式も変わりました」

関連記事

トピックス

趣里(左)の結婚発表に沈黙を貫く水谷豊(右=Getty Images)
趣里の結婚発表に沈黙を貫く水谷豊、父と娘の“絶妙な距離感” 周囲が気を揉む水谷監督映画での「初共演」への影響
週刊ポスト
宮路拓馬・外務副大臣に“高額支出”の謎(時事通信フォト)
【スクープ】“石破首相の側近”宮路拓馬・外務副大臣が3年間で「地球24週分のガソリン代」を政治資金から支出 事務所は「政治活動にかかる経費」と主張
週刊ポスト
自身のYouTubeで新居のルームツアー動画を公開した板野友美(YouTubeより)
《超高級バッグ90個ズラリ!》板野友美「家賃110万円マンション」「エルメス、シャネル」超絶な財力の源泉となった“経営するブランドのパワー” 専門家は「20~30代の支持」と指摘
NEWSポストセブン
15人の大家族「うるしやま家」(公式HPより)
《ビッグダディと何が違う?》フジが深夜23時に“大家族モノ”を異例の6週連続放送 今、15人大家族「うるしやま家」が人気の背景 
NEWSポストセブン
高校ゴルフ界の名門・沖学園(福岡県博多区)の男子寮で起きた寮長による寮生らへの暴力行為が明らかになった(左上・HPより)
《お前ら今日中に殺すからな》ゴルフの名門・沖学園「解雇寮長の暴力事案」被害生徒の保護者らが告発、写真に残された“蹴り、殴打、首絞め”の傷跡と「仕置き部屋」の存在
NEWSポストセブン
濱田よしえ被告の凶行が明らかに(右は本人が2008年ごろ開設したHPより、現在削除済み、画像は一部編集部で加工しております)
「未成年の愛人を正常に戻すため、神のシステムを破壊する」占い師・濱田淑恵被告(63)が信者3人とともに入水自殺を決行した経緯【共謀した女性信者の公判で判明】
NEWSポストセブン
指定暴力団山口組総本部(時事通信フォト)
《外道の行い》六代目山口組が「特殊詐欺や闇バイト関与禁止」の厳守事項を通知した裏事情 ルールよりシノギを優先する現実“若いヤクザは仁義より金、任侠道は通じない”
NEWSポストセブン
志村けんさんが語っていた旅館への想い
《5年間空き家だった志村けんさんの豪邸が更地に》大手不動産会社に売却された土地の今後…実兄は「遺品は愛用していた帽子を持って帰っただけ」
NEWSポストセブン
自殺教唆の疑いで逮捕された濱田淑恵被告(62)
《信者の前で性交を見せつけ…》“自称・創造主”占い師の濱田淑恵被告(63)が男性信者2人に入水自殺を教唆、共謀した信者の裁判で明かされた「異様すぎる事件の経緯」
NEWSポストセブン
米インフルエンサー兼ラッパーのリル・テイ(Xより)
金髪ベビーフェイスの米インフルエンサー(18)が“一糸まとわぬ姿”公開で3時間で約1億5000万円の収益〈9時から5時まで働く女性は敗北者〉〈リルは金持ち、お前は泣き虫〉
NEWSポストセブン
「第42回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
《ヘビロテする赤ワンピ》佳子さまファッションに「国産メーカーの売り上げに貢献しています」専門家が指摘
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 岸田文雄が「闇将軍」になる亡国自民党ほか
「週刊ポスト」本日発売! 岸田文雄が「闇将軍」になる亡国自民党ほか
NEWSポストセブン