天然水ばかり、1台に388本が入る自販機を設置したのが12月。すでに夏は終わっていたが好評で、週200本ペースで売れているという。
水ばかりずらりと並んだ自動販売機
「冬だからこそ水分補給が必要なんだということも学びましたし、ペットボトルのリサイクル教育もできている。(前述の)セブンティーンアイスも、スティックをリサイクルしてお箸を作りました。コロナだからこそ気づけたこと、子供たちから教えてもらうことは多かったです」
このゼミナール、実は今年度から始まったものだという。
「元々ゼミナールの構想はあったのですが、コロナになり、先生たちも考える時間ができたことで、ユニークさはあったと思います。例えば国語の先生で、アニメとか漫画から読解力を鍛えるような授業は大人気ですね。
どの講座も好評なので、現在全部で14コマのところ、次年度は16コマに増やする予定です。楽しくなかったら学校じゃない。『こういう先生がいたらいいな』っていう理想が僕のなかにあるのは確かですが、教員たちの頭がとても柔軟なんです。それは私立だからこそかもしれません」
分別やリサイクルなど、SDGsの勉強にもなっている
Slackで意見交換、校長が言い続けた「トライ・アンド・エラー」
青田校長が言い続けたのは「トライ・アンド・エラー」。全教員がSlackを使い、学校生活がより快適になるようなアイデアをどんどん出し合う一方で、生徒たちの声にも耳を澄ませた。
「とにかく『正解はない』と。コロナという未曾有の環境下では、いつも以上に臨機応変に行動するしかない。コロナ禍の学校生活も2年目に突入しますが、一年目の経験があるので、去年に比べたら怖くはありません。ただでさえ制限がかかっている生活のなかで、子供たちにとって楽しくない学校になることがいちばん怖いことです」
生徒の声を真剣に受け止め、迅速に行動にうつすのには、「楽しい学校」にする以外に、もう一つ理由がある。「声をあげたら叶うんだっていう経験を子供たちにしてほしい」――青田校長の“学校作り”は続く。