浅田真央(30才)が“第二のスケート人生”として取り組む『浅田真央サンクスツアー』。2017年に現役を引退し、一度はスケートから離れて“自分はこれから何がしたいのか”を自問自答した。やはり自分の人生にはスケートが切り離せないとリンクへ舞い戻り、“これまでの感謝を皆さんへ伝えたい”と2018年に始めた全国行脚も今月末にいよいよ千秋楽を迎える。
ツアーを通じて新たにスケートと向き合う決心をした心境を「生まれたてのような気持ち」と、期待に胸をふくらませた表情で語った浅田。この日は故郷・愛知で公演を行った。
「半年以上ぶりに地元へ帰ってきましたが、生まれ育った土地はホッとします。こんな状況でもお客様が足を運んでくださるのはありがたく、とても幸せ。第二のスケート人生を心から楽しんでいます」
ショーは約80分。浅田が選手時代に滑ってきたプログラムの中から、もう一度滑りたい演目を選び、新しい振り付けと演出を加えて、キャストスケーターの9人の仲間たちと共にメドレーで想いをつなぐ。
例えば、一時休養を経て復帰した際に披露した、2015~2016シーズンの「蝶々夫人」など記憶に残るプログラムでも、蝶々夫人を和風の衣装でしっとり滑るなど選手時代とは一味違った姿も見せる。
「長いスカートで滑れるのはアイスショーならでは。競技では挑戦できない衣装なので『着物で蝶々夫人を滑ってみたい』という願いが叶ってうれしいし、大人っぽい赤い色もすごく気に入っています。私ももう30才。フィギュアスケートもお芝居と一緒で、年齢を重ねるごとにスケートに“うまみ”のようなものが出てくると思うので現役時代には出せなかった大人の表現をしたいです」