「有吉さんは毒舌キャラのイメージがあるかもしれませんが、無闇に人の悪口を言っているわけではありません。自分の立場や番組内でのポジションを考えて、毒の濃度の調整を完璧にできるところが強みなのです。

“あだ名芸”で再ブレークしたばかりの頃には、有吉さんは自分のことを“一発屋”と自虐的に語っていました。芸能界で立場の弱い何も持たない一発屋であるということを利用して、怖いもの知らずでほかのタレントに好き放題に毒づいたのが痛快だったのです。

 しかし、その後、仕事が徐々に増えていき、お昼の番組に出たり、MCを任されたり、CMに出たりするようになると、あからさまな毒を吐くことはなくなり、ここぞというときに小出しにする程度になりました」

 さらにラリー遠田氏は、有吉が毒舌を披露するときに相手や視聴者を不快にさせないところもポイントだと指摘する。

「有吉さんには本質を見抜く洞察力があり、批評的な目線で他人を斬ってみせるので、毒舌でも嫌な感じがなく、言われたほうも納得せざるを得ないようなところがあります。

 また、有吉さんはきついことを言うときほど笑顔を見せている、というのもポイントです。笑うことによって印象を和らげていると思います」

 テキストで切り取ると辛辣な言葉でも、バラエティ番組などの会話の中で発言されるとクスリと笑えてしまうことがある。状況を的確に把握し、時には笑顔で気遣いを見せる有吉の人間的な魅力に、夏目三久も惹かれたのだろうか──。

◆取材・文/細田成嗣(HEW)

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