芸能

『ドラゴン桜』阿部寛 パチンコで生計の「不遇の時代」と才能の開花

いくつもの当たり役を掴んできた(時事通信フォト)

いくつもの当たり役を掴んできた(時事通信フォト)

 俳優の阿部寛(56)が主演を務める人気ドラマ『ドラゴン桜』(TBS系)の続編が好評だ。第1シリーズから16年が経ち、実年齢も50代半ばを過ぎた阿部寛の現在の魅力に迫った。

 中央大学理工学部に在学中の1985年、『第3回ノンノボーイフレンド大賞』で優勝を果たしてキャリアをスタートさせた阿部寛。翌年に男性向けファッション誌として創刊された『メンズノンノ』の看板モデルとして活躍を始めると、1989年12月号まで3年半にわたって表紙を飾り続けた。

 一方、俳優としては1987年に映画『はいからさんが通る』でデビュー。甘いマスクと身長189センチの抜群のプロポーションで二枚目の役柄をこなしたものの、その後はむしろ目立つ容姿が仇となり、役者として伸び悩むことになる。映画評論家の寺脇研氏は、当時の阿部についてこのように振り返る。

「確かに阿部寛さんはイケメンで背が高い二枚目の俳優でしたが、『はいからさんが通る』の頃は率直に言って“それだけ”という印象がありました。その後も全国配給のシネコンで上映しているメジャーな映画、例えば『YAWARA!』(1989年)に出たり、『孔雀王 アシュラ伝説』(1990年)では主演も務めましたが、やっぱり魅力があまり出ていなくて、パッとしない時期が続いていました」

 当時はパチンコで生活費を稼ぎ、借金を抱えていたほど。不遇の時代が続いたが、“ある作品”への出演が、阿部寛の才能を開花させたと寺脇氏は指摘する。

「当初はシネコンで上映する映画に出ていたけれども、徐々にVシネ的な知名度の低い作品にも出るようになりました。その流れの中で『大阪極道戦争 しのいだれ』(1994年)という作品に出演した。それが一つの転換点になったのだと思います。

『大阪極道戦争』で阿部さんは、役所広司さん演じる主人公の弟分で出演していました。ヤクザ役で役所さんとコンビを組んで何かを掴んだのか、それ以降は単なるイケメン俳優ではなくて、哀愁を感じさせるいい役者になっていったんです」

関連キーワード

関連記事

トピックス

球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン