芸能

芸歴51年・間寛平が語る半生とお笑い界の変化「神様が助けてくれた」

51周年記念ツアーには人気芸人が多数ゲスト出演予定(撮影:横田徹)

51周年記念ツアーには人気芸人が多数ゲスト出演予定(撮影:横田徹)

 昨年、芸能活動50周年を迎えたお笑い芸人の間寛平(71)。コロナ禍で節目の年に開催できなかった全国ツアーが、今年6月からスタートする。波瀾万丈と言っていい人生を送ってきた彼は、未曾有のパンデミックに覆われたこの世界で一体どんな笑いを届けてくれるのだろうか。本人に話を聞いた。

 1970年に吉本新喜劇に入団した間寛平。「かい〜の」「アヘアヘ」など数多くのギャグを生み出して国民的人気を獲得した彼だが、他方では連帯保証人を引き受けて借金地獄に陥るなど、さまざまな困難も経験している。そのたびに「絶対に神様がいてるやろ」と信じて芸能活動を続けてきたそうだ。

「人を裏切ったり騙したりしていないから、絶対になんとかなるやろうと思ってた。頭の上にいてる神様がホンマに支えになりました。ずっと祈ってましたもん。

 例えばね、今日中に150万円を払わなあかんのに、手元に3000円しかないことがあった。午後の新喜劇が始まる前に借金取りから電話がくるわけ。どうしよう思ってたら、劇場のお茶子さんが“どないしたんや? えらい元気ないな”って心配してくれて、事情を説明したら“なんやねん、すぐに振り込んだるわ”って立て替えてくれた。

 これは絶対に返さなあかん思って、新喜劇終わってから営業したりキャバレーのショーをやったり一生懸命働いて、それで必ず返していったのよ。信用してもらえたから借金取りに追われても助かっていった。そういうのがすごく多かったですね」

 困難は借金だけではなかった。1995年に発生した阪神・淡路大震災では新築のマイホームが全壊。2010年には前立腺がんが発覚。だが早期に放射線治療を受けたことで大事に至ることなく生活を続けていた。そんな中、2017年に木登り中に落下し、全治1ヶ月の重傷を負うことになる。自宅がある兵庫県宝塚市を盛り上げるために動画配信を行なっていた最中の出来事だった。しかしここでも「神様が助けてくれた」と彼は語る。

「“バキッ”って木が折れた瞬間に気を失ったから、落ちた瞬間の記憶は全くないねん。けどバーンと地面にぶつかったら、生きてるから痛みがわかるんですよ。“痛っ! 木から落ちた!”って気づく。肋骨が9本折れて、鎖骨も折れて、しかも肋骨が肺に突き刺さって倒れているわけよ。

 ただ、普通は人間が落ちるときは頭から落ちるねんな。なのに自分の場合はたまたま横に落ちていった。木の下には何もないのに、何かが支えてくれたような感じがしたわけ。これは不思議やろ。神様が助けてくれたんちゃうかな」

関連記事

トピックス

昭和館を訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年12月21日、撮影/JMPA)
天皇ご一家が戦後80年写真展へ 哀悼のお気持ちが伝わるグレーのリンクコーデ 愛子さまのジャケット着回しに「参考になる」の声も
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
《ジャンボ尾崎さん死去》伝説の“習志野ホワイトハウス豪邸”にランボルギーニ、名刀18振り、“ゴルフ界のスター”が貫いた規格外の美学
NEWSポストセブン
西東京の「親子4人死亡事件」に新展開が──(時事通信フォト)
《西東京市・親子4人心中》「奥さんは茶髪っぽい方で、美人なお母さん」「12月から配達が止まっていた」母親名義マンションのクローゼットから別の遺体……ナゾ深まる“だんらん家族”を襲った悲劇
NEWSポストセブン
シーズンオフを家族で過ごしている大谷翔平(左・時事通信フォト)
《お揃いのグラサンコーデ》大谷翔平と真美子さんがハワイで“ペアルックファミリーデート”、目撃者がSNS投稿「コーヒーを買ってたら…」
NEWSポストセブン
愛子さまのドレスアップ姿が話題に(共同通信社)
《天皇家のクリスマスコーデ》愛子さまがバレエ鑑賞で“圧巻のドレスアップ姿”披露、赤色のリンクコーデに表れた「ご家族のあたたかな絆」
NEWSポストセブン
1年時に8区の区間新記録を叩き出した大塚正美選手は、翌年は“花の2区”を走ると予想されていたが……(写真は1983年第59回大会で2区を走った大塚選手)
箱根駅伝で古豪・日体大を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈3〉元祖“山の大魔神”の記録に挑む5区への出走は「自ら志願した」
週刊ポスト
12月中旬にSNSで拡散された、秋篠宮さまのお姿を捉えた動画が波紋を広げている(時事通信フォト)
〈タバコに似ているとの声〉宮内庁が加湿器と回答したのに…秋篠宮さま“車内モクモク”騒動に相次ぐ指摘 ご一家で「体調不良」続いて“厳重な対策”か
硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将(写真/AFLO)
《戦後80年特別企画》軍事・歴史のプロ16人が評価した旧日本軍「最高の軍人」ランキング 1位に選出されたのは硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将
週刊ポスト
米倉涼子の“バタバタ”が年を越しそうだ
《米倉涼子の自宅マンションにメディア集結の“真相”》恋人ダンサーの教室には「取材お断り」の張り紙が…捜査関係者は「年が明けてもバタバタ」との見立て
NEWSポストセブン
死体遺棄・損壊の容疑がかかっている小原麗容疑者(店舗ホームページより。現在は削除済み)
「人形かと思ったら赤ちゃんだった」地雷系メイクの“嬢” 小原麗容疑者が乳児遺体を切断し冷凍庫へ…6か月以上も犯行がバレなかったわけ 《錦糸町・乳児遺棄事件》
NEWSポストセブン
11月27日、映画『ペリリュー 楽園のゲルニカ』を鑑賞した愛子さま(時事通信フォト)
愛子さま「公務で使った年季が入ったバッグ」は雅子さまの“おさがり”か これまでも母娘でアクセサリーや小物を共有
NEWSポストセブン
ネックレスを着けた大谷がハワイの不動産関係者の投稿に(共同通信)
《ハワイでネックレスを合わせて》大谷翔平の“垢抜け”は「真美子さんとの出会い」以降に…オフシーズンに目撃された「さりげないオシャレ」
NEWSポストセブン