芸能

花田優一に弟子入りした週刊誌記者「師匠は名字が大嫌い」と知る

仕事場ではなかなか厳しい師匠・花田優一氏

仕事場ではなかなか厳しい師匠・花田優一氏

 週刊誌記者・西谷格氏が父・花田光司氏(元横綱・貴乃花親方)の長男で靴職人の花田優一氏に弟子入りし、互いに靴作りの修行中の出来事をレポートする異色の“交換日記”連載企画。初回は「なかなか教え上手」を実感した西谷氏だが、連載第2回となる今回はお互いの「呼び方」が変化したという(別稿で優一氏本人のレポートあり)。

 * * *

 第1回の記事が公開されると、思ったよりも周囲からの反響を感じた。わざわざ電話で「面白かったよ」と伝えてくれた知人もいて、一部かもしれないが、今後の展開に興味を持ってくれている人はいるようだ。

 2回目の修行。工房に到着すると、優一氏は前回同様、スタイリッシュなミニバンを運転してやって来た。「おはようございます」と挨拶して中へ入るが、ここへ来るのも3回目(1回目はインタビュー取材時)。空間に身体が馴染んできたのか、最初の時のような身を固くする緊張感はもうなくなっていた。

 階段を上って3階の工房へ。室内の壁には、あちこちに優一氏の書いた落書きのようなメッセージがある。特に目立つのが、1階と2階の間にある「Look Dad I will FLY」と赤いスプレー描きされたもの。「父を見て 俺は飛ぶ」。工房内の一角には、父・貴乃花の現役時代のまわしを締めた勇姿が大判プリントで飾られており、優一氏の父親に対する思いの強さを感じさせる。

 落書き風アートは多数あり、それらを紹介するだけで一本分の原稿になりそうなぐらいだ。ちなみに、「妥協、癒着、躊躇は禁物!!」というものもあった。記者である私と優一氏の間に、「癒着」が生まれないことを祈るばかりである。

修行中の独特な「ワードセンス」に困惑

 3階の工房に上がると、作業台の上に2本のトリンチェット(細長いナイフ)が並んでいた。前回、最後の1時間ほどで、持ち手部分に自分で革を巻いたものだ。その時は、同時に刃を収める鞘も作った。作ったと言っても、私は刃の形に合わせて革を切っただけだったが、優一氏はそれをミシンで縫い合わせて完成させてくれていた。思わず、道具に対する愛着が増す。早速、優一氏から指示が入った。

「前回やった革スキ、もう1回やってみましょう」

 2週間ぶりに道具と革を前にすると、途端にまごついてしまった。持ち方を思い出すところから始めて革の裏地のほうに刃を入れていったが、まるでうまくいかない。前回の続きどころか、ゼロに戻ってしまったような感覚だ。

「2週間経ったら、もう全部忘れちゃったんですかー?」

関連キーワード

関連記事

トピックス

この笑顔はいつまで続くのか(左から吉村洋文氏、高市早苗・首相、藤田文武氏)
自民・維新連立の時限爆弾となる「橋下徹氏の鶴の一声」 高市首相とは過去に確執、維新党内では「橋下氏の影響下から独立すべき」との意見も
週刊ポスト
元・明石市長の泉房穂氏
財務官僚が描くシナリオで「政治家が夢を語れなくなっている」前・明石市長の泉房穂氏(62)が国政復帰して感じた“強烈な危機感”
NEWSポストセブン
新恋人のA氏と腕を組み歩く姿
《そういう男性が集まりやすいのか…》安達祐実と新恋人・NHK敏腕Pの手つなぎアツアツデートに見えた「Tシャツがつなぐ元夫との奇妙な縁」
週刊ポスト
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
あとは「ワールドシリーズMVP」(写真/EPA=時事)
大谷翔平、残された唯一の勲章「WシリーズMVP」に立ちはだかるブルージェイズの主砲ゲレーロJr. シュナイダー監督の「申告敬遠」も“意外な難敵”に
週刊ポスト
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン
35万人以上のフォロワーを誇る人気インフルエンサーだった(本人インスタグラムより)
《クリスマスにマリファナキットを配布》フォロワー35万ビキニ美女インフルエンサー(23)は麻薬密売の「首謀者」だった、逃亡の末に友人宅で逮捕
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左/バトル・ニュース提供、右/時事通信フォト)
《激しい損傷》「50メートルくらい遺体を引きずって……」岩手県北上市・温泉旅館の従業員がクマ被害で死亡、猟友会が語る“緊迫の現場”
NEWSポストセブン
財務官僚出身の積極財政派として知られる片山さつき氏(時事通信フォト)
《増税派のラスボスを外し…》積極財政を掲げる高市早苗首相が財務省へ放った「三本の矢」 財務大臣として送り込まれた片山さつき氏は“刺客”
週刊ポスト
WSで遠征観戦を“解禁”した真美子さん
《真美子さんが“遠出解禁”で大ブーイングのトロントへ》大谷翔平が球場で大切にする「リラックスできるルーティン」…アウェーでも愛娘を託せる“絶対的味方”の存在
NEWSポストセブン
ベラルーシ出身で20代のフリーモデル 、ベラ・クラフツォワさんが詐欺グループに拉致され殺害される事件が起きた(Instagramより)
「モデル契約と騙され、臓器を切り取られ…」「遺体に巨額の身代金を要求」タイ渡航のベラルーシ20代女性殺害、偽オファーで巨大詐欺グループの“奴隷”に
NEWSポストセブン
イギリス出身のボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《ビザ取り消し騒動も》イギリス出身の金髪美女インフルエンサー(26)が次に狙うオーストラリアでの“最もクレイジーな乱倫パーティー”
NEWSポストセブン