MCTオイルでやせ体質に近づく
もう1つ、防弾コーヒーをつくるのに欠かせないのが、ココナッツオイルから抽出した「MCTオイル」だ。
「MCTオイルは、アルツハイマー型認知症の予防に効果があることが研究で確認されています。
ほかの油と違い、エネルギーに変わるのが早いため、体に脂肪がつきにくいのが特徴で、摂取すると、肝臓から直接吸収されて『ケトン体』というエネルギーに効率よく変換されるのです。
よく、“脳のエネルギーは糖分”だといわれますが、ケトン体は糖分に次ぐ脳のエネルギー源。朝起きて、お腹が空いているときは、体はエネルギーとなる糖分を欲しています。このタイミングで、防弾コーヒーによってMCTオイルを摂取することで、体は糖分ではなくケトン体をエネルギーにして活動する『ケトジェニック』と呼ばれる状態に切り替わり、糖分を欲しにくくなります。さらに、脂肪を燃焼する効率も上がります」
ケトジェニックの状態になると、疲れにくくなって集中力も上がるほか、細胞内のミトコンドリアを活性化し、アンチエイジングも期待できるという。MCTオイルの原料である、ココナッツオイルでも、同じ効果が期待できる。ココナッツオイルを入れた場合、コーヒーに甘い香りが加わって飲みやすくなる。
ただし、入れすぎは禁物だ。
「MCTオイルは腸管から直接吸収されるため、一度に大量に摂るとお腹を下す可能性もある。
また、糖尿病の人は、ケトン体が増えすぎると、体内が極度に酸性に傾いて嘔吐や悪心、腹痛、昏睡などのリスクがある『ケトアシドーシス』という状態になる可能性があるため、あまりおすすめしません」(佐田さん)