(写真/Getty Images)

香味野菜を取り入れて塩分をカット(写真/Getty Images)

 大山さんは尿酸値の重要性を指摘する。

「尿酸値は7.0mg/dLまでは基準値内とされますが、女性は6を超えたあたりから腎臓病のリスクが高くなる。見落とさずにしっかりとチェックしてほしい」

 定期的な健診とともに取り組みたいのは、生活習慣の改善だ。管理栄養士の望月理恵子さんは、食生活での注意点をこう話す。

「気をつけるべきは塩分です。塩分を多く摂ると、血液の浸透圧を一定に保つために血液中の水分が増え、血圧が高くなって腎臓に負担がかかります。

 特に朝は塩分排泄能力が低い状態なので、朝食は減塩を意識すること。しょうゆやソースなどの調味料は、食材の上からかけて使うのではなく、小皿に入れて口に当たる部分だけにちょっとつけるなどするといい。

 酢、レモン、ゆずなどの酸味や、わさび、マスタード、唐辛子などの香辛料、しそやみょうがなどの香味野菜を利用して塩分のある調味料を減らすのもいいでしょう」

 牧田さんが懸念するのはたんぱく質の過剰摂取だ。

「たんぱく質から生成されるアミノ酸は、排出時に腎臓の強い働きを必要とします。多く取り入れすぎると腎臓を疲弊させる原因になる。特に人工的なたんぱく質であるプロテインは推奨できない。実際、私のクリニックでも急に腎臓病に関する数値が上がってしまった患者に話を聞いたら、スポーツクラブですすめられたプロテインをのみ始めたというケースが複数ありました」(牧田さん)

 食事に気をつけつつ、運動も欠かさず取り組みたい。

「運動時間の目安は、1週間あたり2時間30分以上。ウオーキングなら、30分を週5回行えばいい。階段の上り下りなど、日常生活の中で取り入れる形でも構いません」(山縣さん)

 人生100年時代、健康長寿の源は腎臓にあり。

※女性セブン2021年6月17日号

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