スポーツ

ラグビーW杯の感動よ再び 新生ジャパンが挑む「名誉の闘い」

ジャパン期待の新戦力シオサイア・フィフィタ(時事通信フォト)

ジャパン期待の新戦力シオサイア・フィフィタ(時事通信フォト)

 あの熱狂よ、再び──。ラグビーW杯2019日本大会から1年8か月、いよいよラグビー日本代表が再始動する。楕円球を愛する人々が親しみを込めて「ジャパン」と呼ぶ日本代表は現在欧州遠征中で、6月26日にスコットランドのマレーフィールドスタジアムで「ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ」と対戦する。

 W杯終了後、コロナの影響でまったく活動できなかったジャパンにとって待ちに待ったテストマッチ(国際試合)となるが、初戦の相手がまたとんでもない。ライオンズは、ラグビーの母国とされるイングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドのスター選手を集めたドリームチーム。現在は4年に1度編成され、南半球3か国(ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ)のいずれかに遠征している。つまり、南半球の強豪国のチームでもライオンズと対戦できるのは12年に1度なのだ。

 1987年の第1回大会からW杯を取材するスポーツライターの藤島大さんは「ライオンズと戦えることはジャパンにとって大変な名誉です」と語る。

「1888年からの歴史と伝統を誇るライオンズは世界中で最も格の高いチームのひとつで、たんなるスポーツチームというよりも民俗学の対象に近い。1995年にラグビーがプロ化される前は3か月遠征して何十試合も戦うことがあり、アマチュアの選手は仕事をやめて参加し、遠征中の出来事を随行記者が1冊の本にまとめていました。長期遠征で歴史的に敵対するイングランドとスコットランドやウェールズの選手が終生の友情を育むなど数々の伝説が生まれ何十年も語り継がれています。プロ化以降は友情と尊敬を大切にする古き良き時代の名残がありながらビジネスとしても拡大し、希少価値がさらに増しました」(藤島さん、以下同)

 大いなる名誉が与えられたのは、もちろんW杯日本大会の躍進があったからだ。ジャパンは予選プールで強豪のアイルランドとスコットランドを大激戦の末に下して初の決勝トーナメントに進出し、準々決勝で南アフリカに敗れた。並みいる大男を相手に果敢に挑み、苦境に陥っても仲間を信じて諦めずに楕円球を追う姿に日本中が興奮のるつぼと化し、スコットランド戦のテレビ中継の瞬間最高視聴率は53.7%に達した。

関連記事

トピックス

(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
小説「ロリータ」からの引用か(Aでメイン、民主党資料より)
《女性たちの胸元、足、腰に書き込まれた文字の不気味…》10代少女らが被害を受けた闇深い人身売買事件で写真公開 米・心理学者が分析する“嫌悪される理由”とは
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン