ライフ

大病を未然に防ぐことは可能? 罹る前に飲む「糖尿病治療薬」の効果

「糖尿病治療薬」の効果とは?(時事通信フォト)

「糖尿病治療薬」の効果とは?(時事通信フォト)

【NEWSポストセブンプレミアム記事】

 誰だって「病気」にはなりたくない。かといって、規則正しく生活したり、トレーニングで汗を流すのもなかなか難しい。どうにかして「未病」の状態を維持できないものか──。探してみると、「予防」のために意外な方法を実践する人たちがいた。

遺伝しやすい病

 厚生労働省『2017年患者調査』によると、日本における糖尿病の患者数は328万9000人と過去最高を記録し、人工透析の患者数も増加傾向にある。

「国民病」とも言われる糖尿病の怖さは、初期の段階ではほとんど「自覚症状」がないことだ。一度罹患すると生涯にわたって治療する必要があり、心不全や脳梗塞といった深刻な合併症のリスクも伴う。

 多くの人が将来の糖尿病発症を意識する背景にはこんな理由もある。ともながクリニック院長で糖尿病学会専門医の朝長修医師が解説する。

「糖尿病は遺伝性が指摘されており、特に2型糖尿病は両親ともに糖尿病の場合、40~50%の確率で糖尿病になるとも言われています。親族に病歴があると危機感を抱きやすく、他の病気に比べて予防への意識が高い」

 糖尿病の発症には生活習慣の乱れが大きく関係している。そのため“糖尿病予備群”ではないかと不安を抱える人は、ダイエットや食生活の改善、運動などに取り組むが、体質改善は簡単なことではない。長続きせずに罹患してしまうと、症状改善のために「治療薬」を服用する生活を余儀なくされる。

 ところが最近、その“順序”を変える動きがある。病を未然に防ぐために「病気に罹る前に治療薬を飲む」という方法だ。

 厚労省の調査(2019年)では、75歳以上の40.3%が5種類以上の薬を処方されており、高齢者の多剤服用が問題視され「減薬」が求められるなか、あえて予防のために服用するという“逆説の投薬”と言える。

 実業家のホリエモンこと堀江貴文氏も近著『糖尿病が怖いので、最新情報を取材してみた』(祥伝社新書)のなかで、この方法を実践していることを明かしている。堀江氏は2年前から予防を目的とした体重コントロールのため、糖尿病治療薬を日常的に服用しているのだという。

 堀江氏が飲んでいる薬は、一体どのようなものなのか。

関連キーワード

関連記事

トピックス

「第65回海外日系人大会」に出席された秋篠宮ご夫妻(2025年9月17日、撮影/小倉雄一郎)
《パールで華やかさも》紀子さま、色とデザインで秋を“演出”するワンピースをお召しに 日系人らとご交流
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
2024年末、福岡県北九州市のファストフード店で中学生2人を殺傷したとして平原政徳容疑者が逮捕された(容疑者の高校時代の卒業アルバム/容疑者の自宅)
「軍歌や歌謡曲を大声で歌っていた…」平原政徳容疑者、鑑定留置の結果は“心神耗弱”状態 近隣住民が見ていた素行「スピーカーを通して叫ぶ」【九州・女子中学生刺殺】
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(左/共同通信、右/公式サイトより※現在は削除済み)
《“やる気スイッチ”塾でわいせつ行為》「バカ息子です」母親が明かした、3浪、大学中退、27歳で婚約破棄…わいせつ塾講師(45)が味わった“大きな挫折
NEWSポストセブン
池田被告と事故現場
《飲酒運転で19歳の女性受験生が死亡》懲役12年に遺族は「短すぎる…」容疑者男性(35)は「学校で目立つ存在」「BARでマジック披露」父親が語っていた“息子の素顔”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
9月6日に悠仁さまの「成年式」が執り行われた(時事通信フォト)
【なぜこの写真が…!?】悠仁さま「成年式」めぐりフジテレビの解禁前写真“フライング放送”事件 スタッフの伝達ミスか 宮内庁とフジは「回答は控える」とコメント
週刊ポスト
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
世界選手権東京大会を観戦される佳子さまと悠仁さま(2025年9月16日、写真/時事通信フォト)
《世界陸上観戦でもご着用》佳子さま、お気に入りの水玉ワンピースの着回し術 青ジャケットとの合わせも定番
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン