深夜半額で「走り屋」集まる懸念

 事故渋滞という点では、気がかりなこともある。昼間に1000円値上げをする代わりに、深夜0時~4時までの時間帯を首都高全線で5割引(全ETC搭載車)にすることだ。これにより「思わぬ事故が発生しかねない」と前出の福田氏は懸念する。

「今でもNEXCO管内の道路などで深夜割引が導入されていて、トラックドライバーがこの割引を受けるために時間調整をしたりノロノロ運転をしたりして、深夜に数珠つなぎになっている高速道やSA(サービスエリア)はたくさんあります。

 こうした車両だけでなく、深夜半額をいいことに若者の“走り屋”などが首都高に集まり無謀な運転をすれば、事故が増える可能性は大いにあります。深夜帯とはいえ、事故処理に時間がかかれば昼間になっても渋滞は解消されないでしょう」(福田氏)

 夜間割引を引き合いに昼間の値上げ批判をかわそうとする目的があるのかもしれないが、かえって事故が増えて、大会関係車両の輸送に支障が出ては本末転倒だろう。

開閉会式が行われる国立競技場付近では通行止めになる高速の出入り口も

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