日本歯周病学会のHPでは電動歯ブラシのリスクを指摘

日本歯周病学会のHPでは電動歯ブラシのリスクを指摘

 ただし、歯間ブラシはサイズがいくつにも分かれており、合わないものを無理に使うと歯と歯の間の歯茎が傷ついて下がってしまうリスクがある。適正は「スカスカでも太すぎでもなく、軽く抵抗を感じながら入るくらいのサイズ」(沼部教授)だという。

 さらに、電動歯ブラシを使う際の注意点として小林院長が掲げるポイントは次の4つだ。

(1)歯にぶつかったりしないよう、スイッチは口に入れてからONにする
(2)電動歯ブラシはどのタイプもパワーがあるので、軽く当てる
(3)当てる角度は歯に対して90度、歯と歯茎の間は45度
(4)手でゴシゴシ動かさず、当てるだけ

 また、電動歯ブラシを使う際は、歯磨き粉選びも大きなポイントとなる。

「電動歯ブラシで研磨剤入りの歯磨き粉を使うと歯が削れて知覚過敏を引き起こす恐れがあります。歯周病が進行し歯茎が下がると、硬いエナメル質で覆われていない歯根部分がどんどん削れてしまう。電動歯ブラシ時はジェルタイプを潤滑剤のような感じで使うとよいでしょう。量は米粒大で十分です」(小林院長)

 加えて、電動歯ブラシのブラシ部分は「最低でも2~3か月に一度は交換しないと清潔が保てないうえ、毛先が開くことでブラシが口内で暴れ、歯肉を傷つける可能性がある」(同前)という。

 道具は正しく使ってこそ、効果を発揮するのだ。

※週刊ポスト2021年7月30日・8月6日号

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