スポーツ

東京五輪「有観客」自転車競技会場 グッズ売り切れ続出の盛況

観客が詰めかけ大盛況となった五輪・MTBの

観客が詰めかけ大盛況となった五輪女子マウンテンバイクのクロスカントリー競技(写真は優勝のヨランダ・ネフ選手。AFP=時事)

 女子ソフトボールの金メダルも、競泳・大橋悠依の二冠達成も、野球の侍ジャパン初戦のサヨナラ勝ちも、今大会の“歓喜の瞬間”の観客席に、自国開催の五輪を待ちわびていたファン姿はなかった。東京を中心に、コロナの感染「第5波」が到来しているなかにあって、それは当然の措置だろう。そうしたなか、首都圏以外に会場が設けられた競技の一部では、客席に観客の姿がある──。

 * * *
 無観客開催を基本としている東京五輪にあって、自転車競技の行われている静岡県の「自転車の国 サイクルスポーツセンター」は数少ない有観客の会場だ。女子マウンテンバイク(MTB)のクロスカントリーが行われた7月27日、会場の伊豆MTBコースからほど近い修善寺の駅を降りると、そこには“オリンピック”が広がっていた。

 チケットに当選・購入した家族連れやカップルが駅の構内にたむろし、ボランティアがよく通る声で伊豆MTBコースまでのシャトルバス乗り場を案内する。コロナ禍ではすっかり消えたメガイベント風景である。静岡県が設置したインフォメーションデスクにはプロモーションのパンフレットとともに、「コロナが収まったら、またゆっくり静岡にお越しください」の張り紙が貼られていた。バスに乗り込むとすぐに発車し、15分ほど揺られて会場へ。

 手指の消毒と検温、手荷物検査を終えると、熱中症対策だろうかボランティアから塩飴と冷却タオルが手渡されていた。競技関係者や報道陣しかいない殺風景な他会場では見られない「おもてなし」だ。

 台風8号の影響を受けて天気が心配されたこの日、競技開始の15時を前に雨はあがり、約3000人の観客がコース脇を固めていた。男子のクロスカントリーが行われた前日は3400人だった。大会関係者によるとチケットを購入して入場できた観客と、招待客の正確な人数は公表していないという。

 だが、海外からの観客受け入れを見送ったがために、会場のキャパシティにはまだまだ余裕があった。「各競技場の定員50%以下(最大1万人)」の規定を守るために観客を減らす再抽選なども行わなかったというから、海外で人気の自転車競技であるがゆえに、もともと海外から来るファンを見込んで国内販売数は少なめに設定されていたのかもしれない。
 
 それでもオフィシャルグッズショップには長い列ができ、この会場でしか手に入らないタオルや小物類は既に売り切れが続出していた。買ったばかりのアシックス社製の応援Tシャツを着てレースを見守る観客も大勢いた。

関連記事

トピックス

エンゼルス時代、チームメートとのコミュニケーションのためポーカーに参加していたことも(写真/AFP=時事)
《水原一平容疑者「違法賭博の入り口」だったのか》大谷翔平も参加していたエンゼルス“ベンチ裏ポーカー”の実態 「大谷はビギナーズラックで勝っていた」
週刊ポスト
中条きよし氏、トラブルの真相は?(時事通信フォト)
【スクープ全文公開】中条きよし参院議員が“闇金顔負け”の年利60%の高利貸し、出資法違反の重大疑惑 直撃には「貸しましたよ。もちろん」
週刊ポスト
昨秋からはオーストラリアを拠点に練習を重ねてきた池江璃花子(時事通信フォト)
【パリ五輪でのメダル獲得に向けて】池江璃花子、オーストラリア生活を支える相方は元“長友佑都の専属シェフ”
週刊ポスト
大の里
新三役・大の里を待つ試練 元・嘉風の中村親方独立で懸念される「監視の目がなくなる問題」
NEWSポストセブン
店を出て並んで歩く小林(右)と小梅
【支払いは割り勘】小林薫、22才年下妻との仲良しディナー姿 「多く払った方が、家事休みね~」家事と育児は分担
女性セブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
「特定抗争指定暴力団」に指定する標章を、山口組総本部に貼る兵庫県警の捜査員。2020年1月(時事通信フォト)
《山口組新報にみる最新ヤクザ事情》「川柳」にみる取り締まり強化への嘆き 政治をネタに「政治家の 使用者責任 何処へと」
NEWSポストセブン
乱戦の東京15区補選を制した酒井菜摘候補(撮影:小川裕夫)
東京15区で注目を浴びた選挙「妨害」 果たして、公職選挙法改正で取り締まるべきなのか
NEWSポストセブン
愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
成田きんさんの息子・幸男さん
【きんさん・ぎんさん】成田きんさんの息子・幸男さんは93歳 長寿の秘訣は「洒落っ気、色っ気、食いっ気です」
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 岸田自民「補助金バラ撒きリスト」入手ほか
「週刊ポスト」本日発売! 岸田自民「補助金バラ撒きリスト」入手ほか
NEWSポストセブン