ワクチンの筋肉注射は「90度」が正しい角度だという(写真/共同通信社)

ワクチンの筋肉注射は「90度」が正しい角度だという(写真/共同通信社)

 もうひとりは大阪・岬町の80代男性。認知機能が低下した男性は5月と6月に2回接種してから「接種券をなくした」と再発行を申し込み、6月と7月に接種した。2回目と3回目の間が2日間だったというが、「4回接種した後も変わらず元気だと聞いている」(岬町の担当者)という。

 4回打った2人には重篤な副反応は見られなかったが、日本医科大学特任教授の北村義浩氏は慎重だ。

「接種回数が増えればファイザーの利益にはなるだろうが、抗体価が下がるたびにワクチンを打てばイタチごっこになるだけ。抗体価が倍になれば発症予防効果も倍になるという単純なものではないので、効果や副反応がどういったものになるかを注視しなくてはならない」

 久住医師はブースト効果を認めつつ、「2回で十分では」と指摘する。

「mRNAワクチンは2回接種でかなり高い免疫を獲得できます。最も重要な課題である重症化予防のためには、効果が判然としていない3回接種よりも、より多くの人が2回接種を完了できるようにしていくべきです」

 その一方で特定の疾患を持つ人は積極的に3回目を接種すべきという。

「腎臓移植を受けた人や自己免疫疾患で免疫抑制剤を使用している人は、2回の接種で得られる抗体価が非常に低いことが分かっているため、3回接種で抗体価を上げた方が良いでしょう」(同前)

 各国の結果や自分の体調を鑑みて、医師に相談したうえで適切に判断する必要がある。

※週刊ポスト2021年8月20日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

オフの日は夕方から飲み続けると公言する今田美桜(時事通信フォト)
【撮影終わりの送迎車でハイボール】今田美桜の酒豪伝説 親友・永野芽郁と“ダラダラ飲み”、ほろ酔い顔にスタッフもメロメロ
週刊ポスト
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン