芸能

関根恵子、水沢アキ、吉沢京子…1972年、アイドルたちは燃えていた

1972年、ファンの心をときめかせた女優たちを振り返る(写真は吉沢京子)

1972年、ファンの心をときめかせた女優たちを振り返る(写真は吉沢京子)

 第64代内閣総理大臣に就任した田中角栄の「日本列島改造論」が話題を呼んだ1972年、芸能界も新たな時代に突入していた。前年10月開始のオーディション番組『スター誕生!』から森昌子が『せんせい』で7月に歌手デビュー。9月の第4回決戦大会では、桜田淳子が史上最多の25社から獲得の意向を示された。スカウト組からは麻丘めぐみが花を咲かせ、『芽ばえ』で日本レコード大賞最優秀新人賞を獲得。アイドルブームを軌道に乗せた。

 一方、映画会社出身のスターがテレビドラマで大人の女優へ成長した年でもあった。大映の看板として一時代を築いた関根恵子は『太陽にほえろ!』で女性警官シンコ役を務め、『若大将シリーズ』のヒロイン役だった東宝の酒井和歌子は『飛び出せ! 青春』で先生役に抜擢され、好評を博した。新星が飛び出す中、着実に飛躍を遂げた女優陣の存在も忘れてはならない。

 今回紹介する女優たちが夏を満喫する写真はすべて、雑誌『近代映画』で撮影されたものだ。

 同誌は、終戦からわずか4か月後の1945年12月に創刊。映画が最大の娯楽の時代、スター俳優を表紙に起用し、1950年代後半に年間延べ10億人の入場者数を誇った映画産業の成長とともに、部数を伸ばしていった。だが、1960年代に入ると、映画に代わってテレビがメディアの王様に君臨。雑誌も路線変更を余儀なくされ、徐々にテレビドラマの扱いが拡大していく。1970年代にアイドルブームが巻き起こると、女優のみならず、天地真理や麻丘めぐみなど歌手の表紙も増加。映画誌からアイドル誌へと変貌を遂げた。

 1972年。あの時代、ファンの心をときめかせた女優たちを振り返ろう。

◆吉沢京子(よしざわ・きょうこ)/1954年3月2日生まれ、東京都出身。1969年開始のドラマ『柔道一直線』、1970年からの東宝映画「16才シリーズ」で大人気に。1972年はマルベル堂のプロマイド年間女優ランキングで吉永小百合らを抑えて3位になった。

◆水沢アキ(みずさわ・あき)/1954年12月5日生まれ、東京都出身。1972年、TBSドラマ『夏に来た娘』でデビュー。1975年からNHK『連想ゲーム』に出演し、好評を得る。篠山紀信氏撮影の写真集『AKI MIZUSAWA 1975-2020』が発売中。

水沢アキ(みずさわ・あき)

水沢アキ

関連記事

トピックス

都内の人気カフェで目撃された田中将大&里田まい夫妻(時事通信フォト/HPより))
《ファーム暮らしの夫と妻・里田まい》巨人・田中将大が人気カフェデートで見せた束の間の微笑…日米通算200勝を目前に「1軍から声が掛からない事情」
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
新横綱・大の里(時事通信フォト)
《横綱昇進》祖父が語る“怪物”大の里の子ども時代「生まれたときから大きく、朝ご飯は2回」「負けず嫌いじゃなかった」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ヤクザが路上で客引きをしていた男性を脅すのにトクリュウを呼んで逮捕された(時事通信フォト)
《ヤクザとトクリュウの上下関係が不明に》大阪ミナミでトクリュウを集めて客引き男性を脅して暴力団幹部が逮捕 この事件で”用心棒”はどっちだったのか 
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
新横綱・大の里(時事通信フォト))
《地元秘話》横綱昇進の“怪物”大の里は唯一無二の愛されキャラ「トイレにひとりで行けないくらい怖がり」「友達も多くてニコニコしてかわいい子だったわ」
NEWSポストセブン
ミスタープロ野球として、日本中から愛された長嶋茂雄さんが6月3日、89才で亡くなった
長島三奈さん、自身の誕生日に父・長嶋茂雄さんが死去 どんな思いで偉大すぎる父を長年サポートし続けてきたのか
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
金髪美女インフルエンサー(26)が “性的暴力を助長する”と批判殺到の「ふれあい動物園」企画直前にアカウント停止《1000人以上の男性と関係を持つ企画で話題に》
NEWSポストセブン
逮捕された波多野佑哉容疑者(共同通信)。現場になったラブホテル
《名古屋・美人局殺人》「事件現場の“女子大エリア”は治安が悪い」金髪ロングヘアの容疑者女性(19)が被害男性(32)に密着し…事件30分前に見せていた“親密そうな様子”
NEWSポストセブン
東京・昭島市周辺地域の下水処理を行っている多摩川上流水再生センター
《ウンコは資源》排泄大国ニッポンが抱える“黄金の資源”を活用できてない問題「江戸時代の取引金額は10億円前後」「北朝鮮では売買・窃盗の対象にも」
NEWSポストセブン
ブラジル公式訪問中の佳子さま(時事通信フォト)
《佳子さまの寝顔がSNSで拡散》「本当に美しくて、まるで人形みたい」の声も 識者が解説する佳子さま“現地フィーバー”のワケ
NEWSポストセブン