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睡眠薬、知っておくべき効果とリスク かかりつけ医の処方にも注意が必要

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薬をのむ前に、生活習慣の改善に取り組みたい(Getty Images)

「たとえば、白内障手術で入院した患者に対し、本人や家族の承諾なしにベンゾジアゼピン系の睡眠薬を処方することがある。それにより、本人も気づかないまま、無意識のうちに問題行動を起こしたり、せん妄状態になったりすることがあります」(西野さん)

 また、「眠れない」という症状は、必ずしも不眠症が原因とは限らない。睡眠時無呼吸症候群など、ほかの病気が原因の場合、薬をのむことは逆効果となる。

「睡眠薬をのむと全身の筋肉がゆるむため、睡眠時無呼吸症候群の人が薬をのむと、舌がのどの奥に落ち込んで、息が止まる頻度が増えます。事前にしっかり医師と話してから薬をのまないと命にかかわります」(坪田さん)

 しかし、日本には睡眠の専門医の数が少なく、地域によっては、専門医が1人もいないという県もある。その場合は、かかりつけ医を頼るしかない。

「かかりつけ医に、依存度の低い薬を使いたいということを含めて相談してみましょう。ただし、医師は使ったことがない薬を処方することを避けたがるため、かかりつけ医に相談してもらちが明かない場合は、そこから専門医を紹介してもらうといい。しばらく専門医のところへ通って、症状が落ち着いたらかかりつけ医のところへ戻るのもひとつの手です」(坪田さん)

 睡眠障害は、生活習慣や遺伝によるところが大きく、睡眠薬をのめば必ず改善するというものでもない。

「薬に頼らなくても、生活習慣を改善すれば不眠が治ることはあります。薬をのむ場合でも、生活習慣の改善を並行して行うことは必須です。最初から睡眠薬の処方に頼ったり、睡眠薬ですべて解決しようとするのはご法度です」(西野さん)

 まずは医師とよく話し合い、「なぜ眠れないのか」をつきつめることが重要だ。

※女性セブン2021年8月19・26日号

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