医療提供体制の整備において時に足かせともなった日本医師会だが、政治でさえ口を出せないところがある。
「日本医師会の政治団体『日本医師連盟』は、2019年に自民党の政治献金の受け皿である国民政治協会に2億円を寄付しています。さらに自民党議員を中心に年間約4億7300万円を献金し、政治資金パーティーの会費などにも約6000万円を使っている。組織内議員には昨年まで厚生労働大臣政務官を務めた自見英子参院議員がいます。
日本医師会は医療法人を優遇してもらうために寄付と票を集め、自民党や政治家は医療法人を優遇すれば寄付金が入り、票も集めてもらえる。選挙に影響するため議員が医師会を批判することは難しい。忖度しあっているだけに政治家にとって日本医師会はモノが言えない相手なのです」(政治評論家の有馬晴海氏)
かくして、日本医師会が機能することもなく、日本の医療崩壊は迫っている。
※週刊ポスト2021年10月1日号