芸能

46年続いた『アタック25』、パネル形式や「アタックチャンス」の誕生秘話

谷原章介

司会の谷原章介。26日に最終回となる

 46年間にわたり続いてきたクイズ番組『パネルクイズ アタック25』(ABCテレビ・テレビ朝日系)が最終回を迎える。これまで何度も収録現場を取材してきたコラムニストのペリー荻野さんが“伝説のクイズ番組”の秘話を綴る。

 * * *
 26日に最終回を迎える『パネルクイズ アタック25』。1975年4月6日のスタート以来、クイズ番組長寿記録を更新してきた名番組を惜しむ声はとても多い。かくいう筆者も40年以上前、(もしかして第一回の?)中学生大会の予選を受けた身。仕事を始めてから、何度か大阪の収録現場取材や初代司会者・児玉清さんのインタビューもしてきた。

 そこで知ったのは、今はこの番組の「当たり前」になっていることが、意外なところから生まれ、当初は苦心が続いたということだ。

 この番組の最大の特長は、4人の回答者が、25枚のパネルをオセロゲームのように取り合って勝者を決める独特のルール。当時は『アップダウンクイズ』(毎日放送)、『ベルトクイズQ&Q』(TBS系)、『クイズグランプリ』(フジテレビ)、『クイズタイムショック』(NET・テレビ朝日)など視聴者参加クイズ全盛期で、いかに他局とは違う面白さを出すか、苦心の中でスタッフのひとりが、流行中のオセロゲームに着目、「4色のパネルを使ってはどうか」と発想したのだ。

 しかし、4人がパネルを奪い合って、本当に面白いのか。スタッフは四人集まっては、じゃんけんなどしてパネル獲りのシミュレーション。その面白さを確信したという。なお、現在、パネルはCG画面だが、昭和期はすべて電球。本番中に電球が切れることもあり、しばしば収録が中断することになった。

 もうひとつの番組名物、『アタックチャンス』もスタート当初はなかった。パネルが20枚埋まったところで出題されるアタックチャンス問題に正解すると、自分が狙うパネルを消して、大逆転も可能になる画期的なルールは、スタートから半年後、25分だった放送時間が30分に延長される際に、「時間が延びるならパネルを消したら」と提案されて始まったのだ。

 このアイデアも当初は「出場者が頑張って獲得したパネルを消すとは何事だ」と会議では不評だったらしい。だが、結果的にアタックチャンスによるスリルに満ちた展開で視聴率は大幅にアップした。

関連キーワード

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト