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LAポリスYURI氏が語る、米国での「警察憎悪」と日本の警察との違い

入校から半年でポリスアカデミーを卒業、正式に警察官となった

殉職を想定した儀礼服姿の写真撮影もあった

 ロサンゼルス市警察に勤務するYURI氏は2人の子供を抱えるシングルマザーでありながら34歳で警察学校に入学、軍隊並みにの過酷な訓練を耐え抜き、警察官になった。毎朝3時に起床して日課の筋トレをこなし、早朝5時前に出勤するという。

 長引くコロナ禍で社会不安が高まる米国では急激に治安が悪化している。

「中でもLAの犯罪状況は最悪です。失業の増加、物価の上昇により行き場を失くしたホームレスや、麻薬常用者が急増した。凶悪事件が目に見えて増えています」

 多民族国家の米国では、特定の人種を狙ったヘイトクライムや、黒人と警察の対立問題などが根深く、社会の分断が進む。

 そんな状況で彼女が危惧するのが「警察憎悪」の広がりだ。

「メディア報道の影響もあり、正当な武力行使をしても警察を敵視する感情が広がっています。警察が頻繁に攻撃対象になり、出勤時や帰宅時の警察官が狙撃されて死亡している。私が詳しい勤務先や本名などを公表しないのはそのためです。

 また、行政が予算削減を進めており、警察が仕事をしにくい環境がさらに広がっている。命がけで市民を守っているのに批判や攻撃対象となることに嫌気がさし、退職する警察官が増えています」

 一方で日本の警察との違いも肌で感じている。

「SNSで日本の警察官とやり取りすると、武器を持った犯人に銃を使えず、“相手にケガをさせない”ことを徹底されることへの不満が大きいですね。米国では犯人がナイフなら警察官は銃、犯人が1人なら警察官は2人以上と、必ず相手を上回る『フォース(力)』を持つことを訓練され、犯人より警察官の命を優先することが徹底されています。仮にナイフを持った暴漢が距離を詰めてきたら、私は躊躇なく上半身か頭を狙って撃ちます」

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