そこからがすごい。昨年7月阪神1200mで勝ってからは6戦3勝2着1回。2走前には準オープンの分際でCBC賞を1分6秒0のレコードで制覇。スプリンターの血が騒ぎだしてしまったのだろう。前走稍重の北九州記念でも0.2差の2着で、なんとサマーズプリントチャンピオンになってしまった。
夏競馬の上がり馬が秋のGⅠで通用しないといわれているのは百も承知、前走北九州記念を使った馬が勝ったのは2008年のスリープレスナイト以後いないというのは千も承知だ。そういえばスリープレスナイトも未勝利を脱出した3戦目からはしばらくダートを使っていたんだよなあ。
ファストフォースの母ラッシュライフはサンデーレーシングから一口30万円で募集され、芝1200mでデビュー勝ちした後、函館2歳Sで2着、続く1400mのファンタジーSでも2着に入りクラシック戦線に浮上。チューリップ賞では5着に踏ん張ったものの、桜花賞では9着に敗れた。やはりスプリンターだったのかな。
ロードカナロア×サクラバクシンオーという配合では田村康厩舎のキルロードがいま3勝クラスから芝1200mを3連勝中。この馬も未勝利脱出が7戦目というオクテ馬だった。
ということで、馬券はジャンダルムからの馬連と、ファストフォースの3連単2頭軸マルチ。相手はレシステンシアとダノンスマッシュ、いつでも怖いモズスーパーフレア、母父サクラバクシンオーのビアンフェ、母父キングヘイローのピクシーナイト。地方転出ばかりの出資馬が多いクラブ会員の御守としてファストフォースの単複馬券も買っておこう。
●ひがしだ・かずみ/伝説の競馬雑誌「プーサン」などで数々のレポートを発表していた競馬歴40年、一口馬主歴30年、地方馬主歴20年のライター。