三浦:小室さんの恋が身分違いと叩く一方で、プリンセスである 子さまに対して、保守層が『渡る世間は鬼ばかり』の泉ピン子さんばりに「嫁扱い」をするのは奇妙な話です。お姫様を自分の嫁扱いするなんて、保守の名に値しません。
倉田:私もネットの眞子さまへの書き込みを見て、こんなに皇室を足蹴にする人が増えているんだとびっくりしちゃった。
山口:叩かれるのは、やはり女性だからじゃないですか? 過去には美智子さまへのすごい悪口があり、雅子さまと紀子さまも叩かれました。皇室で弱い立場にある女性へのバッシングが、最近は眞子さまと佳子さまに及んでいる印象です。
三浦:戦後教育を間違ったと思います。戦後の悪しき平等主義が、セレブリティを引きずり下ろしたいという気持ちを生んだのかもしれない。
(第2回に続く)
【プロフィール】
倉田真由美(くらた・まゆみ)/1971年福岡生まれ。漫画家。一橋大学商学部卒。『だめんず・うぉ~か~』(扶桑社)でブレイク。テレビ、ラジオのレギュラー出演も多数。近著に『もんぺ町ヨメトメうぉ~ず」(小学館)。
山口真由(やまぐち・まゆ)/1983年北海道生まれ。NY州弁護士。東京大学法学部卒。財務省勤務を経て、2009~2015年、弁護士として法律事務所に勤務。現在は信州大学特任教授。近著に『「ふつうの家族」にさようなら』(KADOKAWA)。
三浦瑠麗(みうら・るり)/1980年神奈川県生まれ。国際政治学者。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。株式会社山猫総合研究所代表。近著に『日本の分断 私たちの民主主義の未来について』(文春新書)。
※週刊ポスト2021年10月15・22日号