スポーツ

羽生結弦、「11月まで試合に出ない」五輪シーズンに異例の最終調整

悪戦苦闘した3月の世界フィギュアでの映像に羽生の寛大対応

11月まで試合に出ない羽生結弦(写真/GettyImages)

 史上初の4回転半ジャンプの成功を目標に掲げる羽生結弦(26才)。「なかなか姿を見ないな」と思っている人も多いかもしれないが、今季は初戦が11月。グランプリシリーズ(GP)第4戦のNHK杯(11月12~14日)と第6戦のロシア大会(11月26~28日)に出場を予定している。拠点のカナダに渡らず、日本で練習を重ねる彼は、ひたすら過去の自分と向き合っていた。

《こんにちは。羽生結弦です。今日は、僕が落ち込んだ時にどのように乗り越えるかについてお話しできればと思います。僕は、落ち込んでしまってもいいと思っています。ちゃんと落ち込んで、悲しんで、涙や言葉として吐き出してあげるようにしています。落ち込んでも、上手く出来なくても、心の声を聞いてあげてください》

 9月29日、羽生結弦選手が「こえのブログ」を更新し、《落ち込んだ時の乗り越え方》と題して、こんなメッセージを掲載した。「こえのブログ」とは、化粧品メーカーのコーセーが運営する「KOSE SPORTS BEAUTY NEWS」内のブログ。メッセージとともに音声クリップが掲載されているため、投稿者の“生の声”が聞けるのが特徴だ。

 羽生は9月15日に期間限定でこのブログに参加することを発表。彼の更新を心待ちにしているファンは多い。2021~2022年シーズンの試合が続々とスタートし、来年2月の北京五輪に向けた戦いが始まったフィギュアスケート。だが、羽生の初戦はまだまだ先だ。

「例年なら、羽生選手は練習拠点のあるカナダで9月に開催され、2018、2019年に優勝を飾った、オータムクラシックでシーズンのスタートを切ります。しかし、今シーズンはカナダには渡らず、昨シーズン同様、故郷の仙台で練習を続けている。初戦が11月12日から始まるNHK杯で、それまで試合に出ないというのは、異例の遅さです」(フィギュアスケート関係者)

 コロナ禍でスタートが遅れているのは、羽生だけではない。

「ライバルのネイサン・チェン選手(22才)もこれまで試合がなく、10月22日から始まる『スケートアメリカ』がシーズン初戦になります。2020年の秋にアメリカの名門イェール大学の新3年生になったチェン選手は、1年は北京五輪への準備に専念するために休学し、2022~2023年度に大学に戻る予定。それまではスケートに集中するので、万全の状態で五輪に臨んでくるはずです」(アメリカ在住のスケート関係者)

 北京五輪での金メダルを最大の目標に、準備に余念がないチェン。一方、羽生は北京五輪への出場については明言せず、今年3月で丸10年という大きな節目を迎えた、東日本大震災の復興支援に努めてきた。3月22~28日に行われた世界選手権のエキシビションでは、復興支援ソングである『花は咲く』に合わせて滑った。

 本来ならシーズンオフに入っている4月にも、東北全体の復興を象徴する施設である青森県八戸市の『FLAT HACHINOHE(フラット八戸)』でのアイスショーに出演。7月9~11日の『ドリーム・オン・アイス2021』では、復興への思いを歌った『マスカレイド』を使用した。さらには8月21~22日の『24時間テレビ44』(日本テレビ系)にも出演し、スペシャルショーを披露。1曲目には震災後に初めて観客の前で滑った特別な曲『ホワイト・レジェンド~白鳥の湖~』に、2曲目には『花になれ』に合わせて滑った。

関連記事

トピックス

フリー転身を発表した遠野なぎこ(本人instagramより)
「救急車と消防車、警官が来ていた…」遠野なぎこ、SNSが更新ストップでファンが心配「ポストが郵便物でパンパンに」自宅マンションで起きていた“異変”
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
モンゴルを訪問される予定の雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、「灼熱のモンゴル8日間」断行のご覚悟 主治医とともに18年ぶりの雪辱、現地では角界のヒーローたちがお出迎えか 
女性セブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
「『逃げも隠れもしない』と話しています」地元・伊東市で動揺広がる“学歴詐称疑惑” 田久保真紀市長は支援者に“謝罪行脚”か《問い合わせ200件超で市役所パンク》
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《六本木ヒルズ・多目的トイレ5年後の現在》佐々木希が覚悟の不倫振り返り…“復活”目前の渡部建が世間を震撼させた“現場”の動線
NEWSポストセブン
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
児童盗撮で逮捕された森山勇二容疑者(左)と小瀬村史也容疑者(右)
《児童盗撮で逮捕された教師グループ》虚飾の仮面に隠された素顔「両親は教師の真面目な一家」「主犯格は大地主の名家に婿養子」
女性セブン
組織が割れかねない“内紛”の火種(八角理事長)
《白鵬が去って「一強体制」と思いきや…》八角理事長にまさかの落選危機 定年延長案に相撲協会内で反発広がり、理事長選で“クーデター”も
週刊ポスト
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《東洋大学に“そんなことある?”を問い合わせた結果》学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長「除籍であることが判明」会見にツッコミ続出〈除籍されたのかわからないの?〉
NEWSポストセブン