「これ以上勃たないで」
勃起してもあの頃のような硬さはなく、中折れするのもいつものこと。55歳『週刊ポスト』記者もまた、EDに悩む中年男性の一人だった。3~4年ほど前から急に勃ちが悪くなったが、降圧剤を常用している記者は、副作用の観点からバイアグラなどの治療薬は避けたい。すべてを諦め、この3年は行為に及ぶことを控えてきた。
10月初旬、そんな記者が一縷の望みをかけてRENOVAによる衝撃波治療を体験したところ、文字通り衝撃を受けることになった。辿り着いた東京予防医療クリニックの一室。パンツを下ろしベッドに横たわった記者は、まず下腹部に潤滑油となるジェルを塗られ、陰茎の右側にはがきの半分ほどの大きさの機器を布バンドで装着された。
その後、RENOVA本体から伸びたノズルを通し、「パン! パン! パン!」というリズミカルな音とともに、無数の衝撃波が発せられた。麻酔は打たないとのことで、最初は恐怖で体がこわばっていた。しかし実際は割り箸で軽く陰茎を突かれるような、軽くデコピンをされるような感覚で、痛みはほとんどない。
5~6分ほどで陰茎の右側が終わると今度は左側、そして陰茎の根元の右側、左側と淡々と照射が進んだ。「スマホでもいじっててください」と森医師が笑いながら言う。30分弱で一通りの治療を終えたが、最後はリラックスのあまり眠気を覚えるほどだった。その日はそのまま帰宅。排尿時にも痛みなどの違和感はなかった。
異変は翌日の夜に起きた。何の気なしに雑誌をパラパラとめくり、グラビアページを眺めていると、股間が熱くなってくるのだ。久しく忘れていた、下半身に「血が巡る」感覚にとらわれているのも束の間、ムクムクと屹立してくるではないか。硬さ、大きさ、ともに20代に戻ったようで、あまりの膨張に痛みすら感じるほど。思わず「これ以上勃たないでくれ」と願うほどだった。翌朝にはしっかり「朝勃ち」もしていた。
「治療中の日常生活の制限はなく、治療を受けたその日に性行為をしても問題ありません。今回のように1回の治療ですぐに効果が出る方もたくさんいます」(森医師)