若手主導の「ボトムアップ型」へ切り替えを
いっぽうでは近年、上司も部下も一緒に盛り上がる忘年会・新年会が増えているようだ。共通するのは強制感がなく、参加者の関係がフラットなことである。
若手が中心になって企画し、運営するというボトムアップ型で、どちらかというと管理職は誘われて「参加させてもらっている」という感覚に近い。
定番の管理職による長ったらしいあいさつや乾杯の音頭取りなどはなく、若者のセンスやノリが随所に取り入れられている。イメージとしては大学のゼミのコンパやサークルの飲み会に近い。参加は強制されないにもかかわらず、かえって参加率は高い。
忘年会や新年会に限らず、職場関係のイベントも旧来のトップダウン型と、若手主導のボトムアップ型に二極化する傾向がみられる。
興味深いことに若手社員が積極的で、のびのびと仕事をしている職場は、イベントもたいてい後者のスタイルだ。そして管理職が強調する「職場の一体感」や「良好なコミュニケーション」も自然に生まれている。
若手の自発性を育て、自由闊達な組織風土をつくることを本気で考えるなら、管理職や上司は宴会やイベントの間だけでも承認欲求を棚上げし、若手に「ハレの舞台」を用意してあげたらどうだろうか。