購入資金の何割かが返ってくるように買うには?
そこで、こんなことを考えてみる。
「当せん確率0.01%未満というのは、ほとんど当たらないだろうから、一旦無視することにしよう。当せん確率0.01%以上の当せん金だけで、購入資金の3分の1、つまり3万3300円が平均的に返ってくるようにするには、どうしたらよいだろうか?」
ここから、少し数学っぽくなるが、年末ジャンボをX枚、年末ジャンボミニをY枚買うことにする。両者を合わせて333枚買うわけだから、【X+Y=333】となる。
当せん確率0.01%以上の当せん金だけで、3万3300円が平均的に返ってくるようにしたいので、【X×95+Y×130=33300】
中学校の数学に出てくるような連立方程式が現れた。これを解くと、X=285、Y=48となって、年末ジャンボは285枚、年末ジャンボミニは48枚買えばよいことになる(別掲図2参照)。
では、当せん確率0.01%以上の当せん金だけで、平均的に返ってくる金額を購入資金の4割、つまり4万円としたい場合はどうするか。
上記の2つ目の等式で、右辺にある「33300」を「40000」に変えて連立方程式を解き直してやればよい。これを解くと、X=94、Y=239となって、「年末ジャンボは94枚、年末ジャンボミニは239枚買えばよい」ことになる。
なお、当せん確率0.01%以上の当せん金だけで、年末ジャンボは31.666…%(=95円÷300円)、年末ジャンボミニは43.333…%(=130円÷300円)平均的に返ってくる。このため、この方法では、“31.666…%~43.333…%”の範囲内でしか、意味のある答えが出てこない。
たとえば、平均的に返ってくる金額を購入資金の2割、つまり2万円にしようとして連立方程式を解くと、X=665、Y=-332という答えが出てくる。これは「年末ジャンボは665枚買って、年末ジャンボミニは332枚売ればよい(?)」という、おかしな結果となる。
このように、連立方程式を解いて購入資金の何割かが返ってくるように買い分ける計算をする場合には、平均的に返ってくる割合の設定範囲が限られることに少し注意が必要だ。