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職場で増える「闇飲み会」 上司の飲みニケーション復活に若手は困惑

こっそり開かれる上司や同僚との「闇飲み会」(イメージ)

こっそり開かれる上司や同僚との「闇飲み会」(イメージ)

 もともとは違法な商行為などを指して「闇」と形容したものだが、新型コロナウイルス感染拡大への対策が呼びかけられるようになってから、居酒屋の闇営業など、対策ルールを逸脱した行為を指して「闇」と形容することが増えた。そしていま、会社が働く人に求めてくるウィズコロナなルールを逸脱することも指すようになり、ひっそり「闇飲み会」「闇忘年会」が開催され始めている。ライターの森鷹久氏が、「闇飲み会」をめぐる上司と部下の本音についてレポートする。

 * * *
 新型コロナウイルスの感染者数は、東京都内でも一日に一桁を記録するほどになり、夜の街はこのタイミングを「待っていました」と言わんばかりの酔客であふれている。

 一方、大企業を中心に年末の「忘年会」については自粛か、開催するとしてもごく少数で短時間、感染対策のとられている店で、といったそれぞれの「お触れ」が出されているともいう。都内の大手建設会社勤務・中村孝幸さん(仮名・40代)が打ち明ける。

「会社としては“飲みに行くな”とは言いませんが、本音はそうでしょう。そんな空気を察してか、社員の多くは“闇飲み会”をやっています。もちろん誘う側も誘われる側もみんなコッソリ。やっぱり後ろめたいですからね」(中村さん)

 中村さんの会社では、夏頃に飲み会による「クラスター」が発生していたこともあり、社内への締め付けは厳しい方だった。しかし、国や自治体も飲食店への制限を次々緩和させる中、社員をこれ以上束縛できない。だからこそ、会社と社員の間でハッキリさせることなく、暗黙の了解の闇飲み会が横行しているのだという。

「忘年会についても、仲のいいグループや上司グループが個別にやっていて、早い人だと11月の終わりには忘年会に行ったようです。コッソリ、それぞれがバラバラにやるから、回数も多くなって大変です。お金もかかりますし」(中村さん)

 いっそのこと、全員マスクの立食パーティーでもいいので、全員を集めて堂々とやれば、何度も忘年会に行かなくてすむ、という声も、若手社員から上がり始めているとも話す。実際に呼ばれる側の若手に話を聞くと、本音はまた少し違ったところにあった。

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