今年の渋野は、スイング改造をしてシーズンに臨むも、上半期は長い不調に苦しみ、東京五輪の出場権を逃してしまった。復調気配が見えてきたのは10月。その10月10日に国内女子ツアーの「スタンレーレディスゴルフトーナメント」で約2年ぶりの優勝を果たすと、その3週間後の「樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント」も優勝。
渡米した今月2日からは、最大目標の来季の米女子ツアー出場権をかけた最終予選会(Qシリーズ)に出場している。現地時間12月5日の第1週最終日を24位で通過し、9日からの第2週への進出を決めた。残り4ラウンドで45位タイまでに入り、来季の出場資格をつかみたい。
現在奮闘中の、今後のゴルフ人生を大きく左右する大一番の前には、“けじめ”をつけていたというわけだ。最近の調子が上向きなのも、吹っ切れた証しなのかもしれない。
あるゴルフ関係者は「同世代の中に同等、もしくはそれ以上の実力選手が何人も出てきていますが、それでも渋野の人気はダントツ。シブコスマイルは、報道陣、ファン、スポンサーとみんなを虜にしている。こんな選手は、日本ゴルフ史上でも全盛期の宮里藍ちゃん(36才)と彼女だけです。だからこそ、余計なお節介ですが、まだまだ私生活のロマンスよりも、プレーで私たちを魅了し続けてほしい」と漏らした。
もうしばらくは、“国民的女子ゴルファー”、“みんなのシブコ”として、再び海外メジャーを勝ってほしいということか。そういう声が多いのも、広く愛される人気者、渋野ゆえである。