たしかに厚労省の「年齢・性別別の推定接種回数(1回目・2回目接種合計)」を見るとファイザーは男性が45.3%、女性が54.7%と女性が多い。一方、モデルナは男性が58.4%、女性が41.6%接種。死亡者は顕著に男性が多かった。また「1回目後」と「2回目後」の死亡者数を比較すると、前者が多い。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広医師が語る。
「ワクチンと死亡に因果関係があるかどうかは、厚労省が報告するように科学的に証明できません。基礎疾患のある人が多く、どうしても他の死因と区別が困難だからです。ただワクチンの影響があると仮定した場合、これまで受けたことがない刺激を受けた1回目後に数が多いのは理解できる」
接種後に死亡した人はどのような「持病」を持っていたのか。ファイザー製では基礎疾患に「高血圧」を持つ人が圧倒的に多く、385人。続いて、「糖尿病」が200人と多かった。ほか、脂質異常症(高コレステロール血症、高脂血症)が59人だった。
また既往症には「心不全」や「脳梗塞」「がん」が多くの人で記載されており、過去に重い病気にかかった人が多かった一方、モデルナ製ではほぼ記載がなく、「持病や既往症についてもファイザー、モデルナ接種者の年齢層の影響が見られます」(一石医師)という。
※週刊ポスト2021年12月24日号