国内

大阪ビル放火 谷本容疑者は10年前、家族を道連れにしようとしていた

谷本容疑者の犯行動機は…

谷本容疑者の犯行動機は…

 大阪市北区曽根崎新地のビルから出火し、24人が死亡した放火殺人事件で、現住建造物等放火と殺人の疑いが持たれている谷本盛雄容疑者(61)。10年前には長男の頭を刺したとして殺人未遂容疑で逮捕されていたことが報じられたが、その時、元妻も含めた家族全員を道連れにしようとしていたことが新たに分かった。

 谷本容疑者は高校を卒業後、父親が経営する板金工場に就職。その後結婚し、2児をもうけるも、2008年秋頃に離婚している。その後、長男を刺す事件を起こしたのは2011年4月のことだ。当時、事件の裁判を傍聴した捜査関係者はこう話す。

「谷本容疑者は離婚後、寂しさに耐えかねて元妻に復縁を申し込んだものの、断わられ、さらに孤独感を募らせていったようです。自殺を考えるようになったが、死ぬのが怖くて踏み切れなかったため、誰かを殺せば死ねるのではないかと考えるようになった。そこで、“働いておらず元妻に迷惑をかけていた”という思いから長男をはじめに殺害し、『家族は一緒でなければならないから』と、元妻と次男も道連れにしようと考えた」

 事件前日、長男から家族4人で映画を見に行こうと誘われた谷本容疑者は、その機会を利用して家族を殺害し、自分も死のうと考えていたという。前出・捜査関係者が語る。

「家族で映画を見た後、『家に寿司を買ってあるから持って行く』と言って元妻たちと別れた谷本容疑者はいったん自宅に戻り、出刃包丁、刺身包丁、文化包丁各1本のほか、スタンガンや催涙スプレー、ハンマーなど多数の凶器を持って元妻宅を訪れた。その後、殺害の機会をうかがっていたものの、ためらう気持ちもあってしばらく犯行に及ぶことができなかったようです。

 しかし、翌日の明け方、そろそろ計画を実行しなければと思った容疑者が、飲酒して長男と口論になったのをきっかけに、出刃包丁を長男の頭や肩などに何度も振り下ろした。長男が抵抗し、玄関の外へ谷本容疑者を押し出したため、幸い致命傷にはならなかったそうです。裁判では、谷本容疑者から『家族全員を道連れにするつもりだった』ことを打ち明ける手紙をもらっていたことを元妻が明らかにしています」

関連キーワード

関連記事

トピックス

現地取材でわかった容疑者の素顔とは──(勤務先ホームページ/共同通信)
【伊万里市強盗殺人事件】同僚が証言するダム・ズイ・カン容疑者の素顔「無口でかなり大人しく、勤務態度はマジメ」「勤務外では釣りや家庭菜園の活動も」
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《元人気芸妓とゴールイン》中村七之助、“結婚しない”宣言のルーツに「ケンカで肋骨にヒビ」「1日に何度もキス」全力で愛し合う両親の姿
NEWSポストセブン
週刊ポストの名物企画でもあった「ONK座談会」2003年開催時のスリーショット(撮影/山崎力夫)
《巨人V9の真実》400勝投手・金田正一氏が語っていた「長嶋茂雄のすごいところ」 国鉄から移籍当初は「体の硬さ」に驚くも、トレーニングもケアも「やり始めたら半端じゃない」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《まさかの“続投”表明》田久保眞紀市長の実母が語った娘の“正義感”「中国人のペンションに単身乗り込んでいって…」
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【スクープ】大谷翔平「25億円ハワイ別荘」HPから本人が消えた! 今年夏完成予定の工期は大幅な遅れ…今年1月には「真美子さん写真流出騒動」も
NEWSポストセブン
フランクリン・D・ルーズベルト元大統領(写真中央)
【佐藤優氏×片山杜秀氏・知の巨人対談「昭和100年史」】戦後の日米関係を形作った「占領軍による統治」と「安保闘争」を振り返る
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《追突事故から4ヶ月》広末涼子(45)撮影中だった「復帰主演映画」の共演者が困惑「降板か代役か、今も結論が出ていない…」
NEWSポストセブン
江夏豊氏(右)と工藤公康氏のサウスポー師弟対談(撮影/藤岡雅樹)
《サウスポー師弟対談》江夏豊氏×工藤公康氏「坊やと初めて会ったのはいつやった?」「『坊や』と呼ぶのは江夏さんだけですよ」…現役時代のキャンプでは工藤氏が“起床係”を担当
週刊ポスト
殺害された二コーリさん(Facebookより)
《湖の底から15歳少女の遺体発見》両腕両脚が切断、背中には麻薬・武装組織の頭文字“PCC”が刻まれ…身柄を確保された“意外な犯人”【ブラジル・サンパウロ州】
NEWSポストセブン
山本由伸の自宅で強盗未遂事件があったと報じられた(左は共同、右はbackgrid/アフロ)
「31億円豪邸の窓ガラスが破壊され…」山本由伸の自宅で強盗未遂事件、昨年11月には付近で「彼女とツーショット報道」も
NEWSポストセブン
佳子さまも被害にあった「ディープフェイク」問題(時事通信フォト)
《佳子さまも標的にされる“ディープフェイク動画”》各国では対策が強化されるなか、日本国内では直接取り締まる法律がない現状 宮内庁に問う「どう対応するのか」
週刊ポスト
『あんぱん』の「朝田三姉妹」を起用するCMが激増
今田美桜、河合優実、原菜乃華『あんぱん』朝田三姉妹が席巻中 CM界の優等生として活躍する朝ドラヒロインたち
女性セブン