西武新宿線花小金井駅での終電間近の様子(早稲田大学鉄道研究会)
【5位】鉄道各線の「終電繰り上げ」
コロナ禍の影響や、働き方改革などによる行動様式の変化に伴い、大都市圏を中心に終電の時刻が早まった。深夜帯の話題であるが故に、これとはほとんど無関係な人々のほうが多いかもしれないが、夜遅くまでの勤務の人・活動したい人にとっては、深夜帯の足がより限られてしまうという点で難儀な話である。
終電が早まることで直接の影響を受けるのは一部だとしても、周り巡って他の人々にもしわ寄せが来ることは、じゅうぶん考えられる。この件で公共交通のあり方について考えさせられるのは、「人々の行動様式が変化した」という見方とは逆に、鉄道の運行形態が人々の行動様式を規定する一面がある、ということではないだろうか。
工事中の渋谷駅2番線。2日間に及ぶ大工事には多くの人員が集結した(早稲田大学鉄道研究会)
【6位】渋谷駅改良工事で山手線が大幅運休実施
渋谷駅の山手線内回りが使用する2番線ホームを拡張するため、10月23日から24日の2日間、内回りの池袋〜渋谷〜大崎間が運休となった。この工事により、2番線ホームは格段に広くなり、安全性が向上した。
なお、渋谷駅の線路切替工事はあと2段階残っており、2027年度に完成を予定している。ちなみに、当会会員を含む鉄道ファンの多くは、この運休の補填として運転された、新宿〜品川間の臨時列車に注目していた。普段あまり使用されない線路を使用したこの運用は、多くの鉄道ファンの記憶に残る体験となった。
新宿〜品川間の臨時列車。普段は横須賀線が使用する品川駅14番線から発着していた(早稲田大学鉄道研究会)