(早稲田大学鉄道研究会)

五能線を走っていたキハ40系(早稲田大学鉄道研究会)

【7位】五能・男鹿線の「キハ40系」引退

 北東北の地から、またキハ40系が去っていった。青森県と秋田県の日本海沿いを走る五能線や男鹿線を中心に活躍していたが、新たに登場した、バッテリー走行が可能なEV-E801系電車や、より機動性の高いGV-E400系気動車に置き換えられる形で引退した。

 当車両のボックスシートから眺める絶景は、鉄道ファンのみならず多くの人々の旅情を大いに?き立てるものだった。しかし長い間、北東北・日本海側の厳しい自然環境下で耐え抜いてきたキハ40形の車体のやつれ具合を見ても、またこれからの鉄道輸送のあり方を考えても、この度の置き換えはやむを得ないのだろう。事実、車両の老朽化やローカル線における現状の厳しさは、旅情などといったものでは解決し難いものだ。

 そうは言っても、やはり鉄道ファンの中には、剛健なはずの鉄道の世界においても諸行無常の響きありかと、見慣れた車両が居なくなる度に息をのみ、またやるせなく憂いてしまう者も少なくない。

(早稲田大学鉄道研究会)

小湊鉄道に譲渡されたキハ40系(早稲田大学鉄道研究会)

【8位】千葉・小湊鉄道に「キハ40系」が登場

 千葉のローカル線に「オールドルーキー」の誕生である。小湊鉄道にキハ40系気動車が登場した。導入されたキハ40系は国鉄時代から40年以上、東北地方の只見線(福島・会津若松駅〜新潟・小出駅)で活躍していた車両であったが、新型車両の導入により運用を外れることになっていた。

 第7位で五能・男鹿線からの撤退のニュースを紹介した通り、キハ40系はJR線から姿を消しつつある車両である。鉄道ファンにとっては人気の高い車両であり、東北から千葉に移動してくる段階から注目度は高かった。キハ40系は2020年の春には千葉に到着しており、運転開始がいつか注目されていたが、2021年、ついに運転が開始された。

 また、小湊鉄道の既存の車両は塗装が1種類であるのに対して、キハ40系はすでに2種類の塗装が存在するうえ、今後さらに増えるようだ。これからも長く、たくさんの人々を運び続けてもらいたい。

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