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火山灰が降っている間は、メガネやマスク、帽子などで身を守ろう

 火山灰が肌に付着すると皮膚を傷つける恐れがあるので、移動時は厚手の長袖・長ズボンを着用。火災が発生した場合に備え、熱で溶けて肌に張りつく危険性のあるナイロン素材は避け、コットン系などを選ぶべきだという。

 なんとか室内にたどり着いたとしても、気は抜けない。24時間以内に、「生き延びるための準備」を済ませなければならない。

「火山灰はわずかな隙間から室内に侵入します。窓の隙間を養生テープなどで目張りし、換気扇や通気口には目の細かいフィルターを取り付けてください。火山灰は火力発電所のタービンに入り込み、動きを止めます。それにより電力供給がストップし、停電が発生します。災害は情報収集が命綱ですので、ラジオや乾電池などを用意する必要があります」(山村さん)

 溶岩流が東海道新幹線や東海道線の線路、東名高速や新東名高速、中央自動車道を破壊するため、物流は長期間にわたって滞る。火山灰が舞う中では自衛隊のヘリも飛ぶことができず、救援物資もいつ届くかわからないパニック状態に陥るだろう。

「最低でも1週間分の水や食料を確保しておく必要があります。発生してから24時間以内に1週間分を用意するのは難しいので、富士山がいつ噴火してもおかしくはないいま、備蓄しておくべきです」(山村さん)

 火山灰の様子を見ながら、その後1週間で判断すべきことがある。

「もし交通網が回復していたら、“疎開”を考えてみてもいいでしょう。火山灰圏外で頼れる親戚の家などがあるなら、一時的に避難すべきです。噴火は一発では終わらず、火山灰が何か月も断続的に降り続けることも考えられます。再び噴火してからでは遅い。ニュースをこまめにチェックしながら自分が住んでいる地域の危険度を把握し、物流の回復状況なども鑑みて、状況次第では早めに決断すべきです」(山村さん)

 屋根に火山灰が積もった状態で雨が降れば、火山灰が水を吸って重くなり、木造の家は押し潰され、倒壊する危険性もあるという。いざというとき、家族を守る行動を確認しておくべきだ。

※女性セブン2022年1月6・13日号

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