今年還暦を迎えた良純は、今になって分かったことがあると語る。
「やっぱり石原裕次郎はみんなの夢だったんですよね。日本が戦後復興し、高度経済成長に入るなかで、日本中の方々が『裕次郎なら、外国に負けない作品を作ってくれる』という夢を石原裕次郎に見たし、それを託した。
そして一度夢を託された人間は亡くなってからも、夢を見せ続けなくてはならない義務があるんだと思う。だから石原裕次郎の意志を受け継いだ石原軍団は、使命を終え、解散するまで“夢を見せ続けよう”と活動を続けたんです」
石原軍団がなくなっても、男たちが残した伝説はいつまでも輝き続ける。
(文中一部敬称略)
※週刊ポスト2022年2月18・25日号