ビジネス

2022年の日経平均株価 下落要素も多いなか「4万円突破」を見込むワケ

長嶋修氏

不動産コンサルタントの長嶋修氏

 2022年の日本株市場は、初っ端から米国株の下落の影響を受けて、軟調な展開が続いた。米国では、コロナ・ショック後の株価上昇のけん引役となったハイテク株を中心に、急落する銘柄が続出。引き金を引いたのは、金融引き締めの加速への懸念。さらに、緊迫するウクライナ情勢や、新型コロナウイルス・オミクロン株の感染再拡大も影響したと見られる。

 2月に入って一山超えた感があるものの、2022年は国内で夏に参議院選挙が予定されており、秋からは中国の共産党大会、米国の中間選挙と、世界的に重要な政治イベントが目白押しだ。専門家の間では、それらの影響、さらには前述した米国の金融引き締めに対する懸念などが相まって「日米の株式市場は乱高下が続く」という見方が主流になっている。

 こうした状況下で、今後の投資方針を決めかねている個人投資家も多いだろう。軟調な相場が続いた後は、誰しも悲観的な心境になるものだ。しかし、『バブル再び 日経平均株価が4万円を超える日』(小学館新書)を上梓した不動産コンサルタント・長嶋修さんは「短期的な下落はあっても、原則として、日経平均株価はまだまだ上昇し続けるでしょう」と話す。

 不動産市場を分析するうえで欠かせない、国内外の政治経済、金融市場の情勢を長年にわたってウォッチしてきた長嶋さんは、不動産コンサルタントという肩書ながら、取り扱う情報の質・量は金融畑のストラテジストやアナリストさながらだ。現に、2020年3月のコロナ・ショックで、日経平均株価が4週にわたって暴落し続けた総悲観のさ中でも、「株高」を予言(その後、予言は的中)するなど、その見立ては鋭い。そんな長嶋さんに、日経平均株価の大幅上昇を予測する理由を解説してもらった。

「今世界では、コロナ禍による財政出動や金融緩和をきっかけとして、かつてないほどマネーの総量が膨れ上がっています。そのマネーが行き場を求めて、株や不動産、金・銀・プラチナ、美術品、あるいは仮想通貨やNFTアート(※ブロックチェーン技術を用いて唯一性を担保したデジタルアート)などに流れ込み、あらゆる資産価格の上昇――つまり“資産バブル”を引き起こすと考えられます」

関連記事

トピックス

球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン