■9巻「“お姉ちゃん”て呼んでくれる人はもう決して出て来ないの」

 老舗社長宅に家政婦として働く畑中詩に、整が「(子供たちを)名前で呼んであげてほしい」と言うのに対して詩が言った言葉。「私も若い頃は、整くんのようにお子さんは名前で呼んでほしいと思っていましたが、年月を経たいまは詩さんのように思ったりもするんです。自分の中の新しい視点に気づき、興味深かったです」。

 そのほかにも作品のなかに数々の名言がちりばめられている。

■1巻エピソード1「真実は人の数だけあるんですよ」

「真実は一つ」というセリフにも原作者の独特の考え方が反映

1巻エピソード1

「昔からあちこちで『真実は一つ』といわれるのに違和感がありました。同じ事象も、立場によって見え方が違って当然ではないかと思っています」

■1巻エピソード2「どうして人を殺しちゃいけないんだ」

1巻

1巻エピソード2

 実は整のせりふにはこのようにドキッとするものも少なくない。「このくだりはずっとずっと考えてきていたので、思い入れがあります」と田村先生。

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