国内

ウクライナ危機 雅子さまに世界中が期待か、ロシア語堪能で“奇跡の外交力”

ゼレンスキー大統領とオレナ夫人と、笑顔で言葉を交わされた(2019年10月、東京・千代田区)

ゼレンスキー大統領とオレナ夫人と、笑顔で言葉を交わされた(2019年10月、東京・千代田区。内閣府提供)

「私の果たすべき役割というのは(中略)皇室という新しい道で、自分を役立てることなのではないか」──かつて雅子さまは、会見でそう語られた。世界が未曽有の危機に陥ろうとしているいま、「中立」を貫く日本の皇室で、雅子さまだからこそできること。

 国民的人気のコメディー俳優が、テレビドラマで大統領役を演じたのち、本当に出馬して一国の大統領に──ウクライナのゼレンスキー大統領の経歴はドラマチックだ。

 2019年5月の就任から5か月後、彼の姿はウクライナから遠く離れた東京にあった。霞が関や永田町を巡り日本の政府首脳や議員、財界人に面会。ウクライナの国内改革を進めたい、東欧の平和・安定を実現させたいと熱く語り、日本からの経済援助を訴えた。また、折からの援助で下水処理場の改修が実現したことなどの感謝を伝えたという。

 そしてその翌日の2019年10月22日、ゼレンスキー氏は皇居・宮殿に足を踏み入れた。天皇陛下の即位にまつわる儀式へ参加するためだ。タキシードに白い蝶ネクタイ姿で、微笑んではいるが緊張の色が見て取れる。隣には、ウクライナ国旗の色を思わせる薄いブルーのスリットドレスを身に纏ったオレナ夫人の姿があった。

 職員に促され、天皇皇后両陛下に歩み寄ったゼレンスキー氏。差し出された陛下の右手をがっちりと握り、笑顔で祝意を伝える。陛下からのおことばに、ゼレンスキー氏が左手を振ってリアクションするシーンもあった。

 その後、ゼレンスキー氏は雅子さまとも握手。雅子さまは、ゼレンスキー氏とオレナ夫人にまっすぐ視線を送られながら、柔和な笑顔でお言葉を返されていた。日本とウクライナの関係にとって重要な瞬間。そして、世界の平和を希求される両陛下にとってもまた、決して忘れられない時間だったはずだ。ゼレンスキー夫妻は家族とともに、京都を訪れるなどした後、日本を離れたという。それから約2年半。ウクライナには惨状が広がっている。

「完全に中立」という特別な力

 ロシア軍によるウクライナ侵攻によって、被害は軍事施設に限らず、原発や、民間人が暮らす住宅やアパートメント、民間施設にまで広がった。近隣国へ避難した人は170万人を超えるという。ロシアが武力行使に打って出たのは2月24日。前日は、陛下の62才の誕生日だった。

「国と国との間では、さまざまな緊張関係がいまも存在しますが、人と人との交流が、国や地域の境界を越えて、お互いを認め合う、平和な世界につながってほしいと願っております」

 誕生日に際しての会見で、陛下はそう明かされた。しかし、それを踏みにじるように、ロシア軍は国境を越えた。

「日本の皇室は、あらゆる国家間の紛争に中立の立場であり、一方を応援したり非難することはありません。ただ、陛下も雅子さまもテレビや新聞の報道でウクライナ情勢を注視されているといいます。陛下の世界平和へのお気持ちは揺るぎなく、会見で発言された通りの思いを抱かれている」(宮内庁関係者)

関連記事

トピックス

第一子を出産した真美子さんと大谷
《デコピンと「ゆったり服」でお出かけ》真美子さん、大谷翔平が明かした「病院通い」に心配の声も…出産直前に見られていた「ポルシェで元気そうな外出」
NEWSポストセブン
花の井役を演じる小芝風花(NHKホームページより)
“清純派女優”小芝風花が大河『べらぼう』で“妖艶な遊女”役を好演 中国在住の実父に「異国まで届く評判」聞いた
NEWSポストセブン
2000年代からテレビや雑誌の辛口ファッションチェックで広く知られるようになったドン小西さん
《今夏の再婚を告白》デザイナー・ドン小西さんが選んだお相手は元妻「今年70になります」「やっぱり中身だなあ」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「王子と寝ろ」突然のバス事故で“余命4日”ののち命を絶った女性…告発していた“エプスタイン事件”【11歳を含む未成年者250名以上が被害に】
NEWSポストセブン
人気シンガーソングライターの優里(優里の公式HPより)
《音にクレームが》歌手・優里に“ご近所トラブル”「リフォーム後に騒音が…」本人が直撃に語った真相「音を気にかけてはいるんですけど」
NEWSポストセブン
ナンバープレートを折り曲げ集団走行する「旧車會」=[福岡県警提供](時事通信フォト)
《各地で増える”暴走”》駐車場を勝手に旧車會の集合場所とされた飲食店主「100台以上も…他のお客さんが入って来られん」と怒り
NEWSポストセブン
世界中を旅するロリィタモデルの夕霧わかなさん。身長は133センチ
「毎朝起きると服が血まみれに…」身長133センチのロリィタモデル・夕霧わかな(25)が明かした“アトピーの苦悩”、「両親は可哀想と写真を残していない」オシャレを諦めた過去
NEWSポストセブン
キャンパスライフをスタートされた悠仁さま
《5000字超えの意見書が…》悠仁さまが通う筑波大で警備強化、出入り口封鎖も 一般学生からは「厳しすぎて不便」との声
週刊ポスト
事実上の戦力外となった前田健太(時事通信フォト)
《あなたとの旅はエキサイティングだった》戦力外の前田健太投手、元女性アナの年上妻と別居生活 すでに帰国の「惜別SNS英文」の意味深
NEWSポストセブン
エライザちゃんと両親。Facebookには「どうか、みんな、ベイビーを強く抱きしめ、側から離れないでくれ。この悲しみは耐えられない」と綴っている(SNSより)
「この悲しみは耐えられない」生後7か月の赤ちゃんを愛犬・ピットブルが咬殺 議論を呼ぶ“スイッチが入ると相手が死ぬまで離さない”危険性【米国で悲劇、国内の規制は?】
NEWSポストセブン
1992年にデビューし、アイドルグループ「みるく」のメンバーとして活躍したそめやゆきこさん
《熱湯風呂に9回入湯》元アイドル・そめやゆきこ「初海外の現地でセクシー写真集を撮ると言われて…」両親に勘当され抱え続けた“トラウマ”の過去
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:
【激太りの近況】水原一平氏が収監延期で滞在続ける「家賃2400ドル新居」での“優雅な生活”「テスラに乗り、2匹の愛犬とともに」
NEWSポストセブン