時事通信フォト

桂歌丸(中央)と春風亭昇太(右上)(時事通信フォト)

●五代目司会者・桂歌丸さん(2006年5月~2016年5月)

 桂歌丸さんも、番組が始まったときからの大喜利メンバーです。2018年にお亡くなりになりましたが、その後も「永世名誉司会」の肩書を背負ってらっしゃいます。

 あの方は「横浜バカ」でしたね。玉置宏さんから引き継いで「横浜にぎわい座」の館長をやったりとか、生まれ育った横浜をとても大事にしていました。にぎわい座でぼくと木久蔵の親子会をやったときは、とても喜んでくれましたね。会話に「横浜」って単語を入れるだけで、ニコッと笑うんです。「横浜のシウマイ弁当おいしいですよね」なんて言ったら、「そうそうそうそう!」ってすごく嬉しそうな顔をして。

 あまり表に出していませんでしたけど、ぼくと同じ「チャンバラバカ」でもあったんです。このあいだ歌丸さんのご長女が、ぼくのところにチャンバラ映画のVHSのビデオを段ボールに3箱くださったんです。なかには封を切っていないのもありました。いつか見ようと思って買ってたんですね。

 落語に対する情熱は言わずもがなで、古典落語を一生懸命に勉強して、自分だけの「歌丸節」を確立したのはすごいことです。ただ、若い時分から病気をたくさん抱えていて、お酒は飲まなかったんですけど、薬をたくさん飲んでいました。

 以前は番組収録後にお蕎麦屋さんで打ち上げをやっていたんですが、そこには参加しませんでしたね。付き合いが悪いわけではなく、身体をかばっていたんだと思います。

●六代目司会者・春風亭昇太さん(2016年5月~現在)

 歌丸さんに代わって春風亭昇太さんが司会者になって、もう6年近くになるんですね。早いもんです。次は誰を司会にするのがいいかって話のときに、歌丸さんが「番組を若返らせるには昇太さんがいいよ」と推薦したらしいです。

 昇太さんの司会は、とってもやりやすいですね。手を挙げて目が合うと、「はい、木久扇さん」ってパッと指される。歌丸さんは「木久ちゃん3回」「好楽さん2回」とかって、きちっと計算しながら指してました。でも昇太さんは、自然な流れでどんどん指しちゃう。いっぱい答えさせて、あとは編集に任せるんですね。答えるこっちは伸び伸びとやれます。

 今年の初めから、新メンバーの桂宮治さんが入りました。彼のおかげで「笑点」に新しい笑いの波がやってきて、また次の時代がスタートしたと感じています。ぼくもまだまだ負けてはいられません。おバカパワーを炸裂させて、これからもがんばります!

【プロフィール】
林家木久扇(はやしや・きくおう)/1937(昭和12)年、東京日本橋生まれ。落語家、漫画家、実業家。1956年、都立中野工業高等学校(食品化学科)卒業後、食品会社を経て、漫画家・清水崑の書生となる。1960年、三代目桂三木助に入門。翌年、三木助没後に八代目林家正蔵門下へ移り、林家木久蔵の名を授かる。1969年、日本テレビ「笑点」のレギュラーメンバーに。1973年、林家木久蔵のまま真打ち昇進。1982年、横山やすしらと「全国ラーメン党」を結成。「おバカキャラ」で老若男女に愛され、落語、漫画、イラスト、作詞、ラーメンの販売など、常識の枠を超えて幅広く活躍。『昭和下町人情ばなし』『イライラしたら豆を買いなさい』『木久扇のチャンバラ大好き人生』など著書多数。最新刊は『バカのすすめ』(ダイヤモンド社)。波瀾万丈なバカ色の人生を振り返りつつ、バカであることの大切さ、バカの強さ、愛されるバカになる方法を伝授する。「生きづらさ」を吹き飛ばしてくれる一冊!

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