現在は、男女共同参画担当相
──あからさま。
「ある日、国会の赤絨毯の上ですれ違いざまに『あんたもバカね』って眞紀子さんに言われたんです。村山と書いていれば大臣になれたのにって」
──ぞっとしますね。
「でもね、私が30年も長持ちした理由は『自分』を曲げなかったからなの。それは後から効いてくるのね、不思議なことに。何より、人から信用されます。この仕事って、信頼、信用。どこかの銀行みたいだけど、犠牲を払った分だけ報われる」
(第3回につづく)
【プロフィール】
野田聖子(のだ・せいこ)/1960年、福岡県生まれ。上智大学外国語学部比較文化学科卒業後、帝国ホテルに入社。1987年、岐阜県議会議員(当時最年少)に。1993年、衆議院議員に初当選。その後、郵政大臣、総務大臣、女性活躍担当大臣、マイナンバー制度担当大臣、幹事長代行などを歴任。現在は、男女共同参画担当大臣。衆院岐阜1区選出、当選10回。
【インタビュアー・構成】
常井健一(とこい・けんいち)/1979年茨城県生まれ。朝日新聞出版などを経て、フリーに。数々の独占告白を手掛け、粘り強い政界取材に定評がある。『地方選』(角川書店)、『無敗の男』(文藝春秋)など著書多数。政治家の妻や女性議員たちの“生きづらさ”に迫った最新刊『おもちゃ 河井案里との対話』(同前)が好評発売中。
※週刊ポスト2022年4月8・15日号