スポーツ

佐々木朗希選手の完全試合 その偉業がより印象に残った心理的効果

練習試合で力投するロッテの佐々木朗希投手(時事通信フォト)

“令和の怪物”の異名で知られるロッテの佐々木朗希投手(時事通信フォト)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、完全試合を達成した千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希選手について。

 * * *
 それがどれほどすごいことなのか、野球をやる人、知っている人ほど分かるだろう。千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希選手が4月10日、オリックス戦で完全試合を達成したのだ。

 完全試合は巨人の槙原寛己さんが達成して以来28年ぶり、日本プロ野球史上16人目というから、達成するのがいかに難しいかが分かる。さらに、13者連続奪三振という日本記録を更新し、1試合19奪三振という日本タイ記録も達成。投球数は105球で、「実に効率よく三振を奪っていった」と、どこかの番組で野球解説者が熱く語っていた。

 だが、熱烈な野球ファンではない人からすれば、今シーズンが始まってからプロ野球で目立っていたのは、日本ハムファイターズの新庄剛志BIGBOSS監督の采配か、米メジャーリーグ、エンゼルスの大谷翔平選手の活躍だ。メディアで注目されていたのも、ほとんどがこの2人。それだけに、佐々木選手が完全試合達成!というニュースを知った時は驚いた。“令和の怪物”という異名で呼ばれていることを忘れていたこともある。

 佐々木選手には失礼だが、彼がプロになって1年目は期待はずれだった。ドラフト会議で4球団から1位指名を受けたほどの注目選手だ。いつデビューするのかと注目しながら待っていたが、彼が登板することはなくシーズンは終了。表舞台に出てこなかった彼の名前は、頭の中からフェードアウトしてしまっていたのだ。シーズン2年目にマウンドに立つが、メディアや世間を大いに賑わせるほどの活躍とはいかなかったようで、エンゼルスの大谷選手の活躍に注目が集まり、彼の名前はほとんど聞こえてこなかったのだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
生徒のスマホ使用を注意しても……(写真提供/イメージマート)
《教員の性犯罪事件続発》過去に教員による盗撮事件あった高校で「教員への態度が明らかに変わった」 スマホ使用の注意に生徒から「先生、盗撮しないで」
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《ロマンス詐欺だけじゃない》減らない“セレブ詐欺”、ターゲットは独り身の年配男性 セレブ女性と会って“いい思い”をして5万円もらえるが…性的欲求を利用した驚くべき手口 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン