まさに健康長寿を体現する女王だが、これまで病気や不調と無縁だったわけではない。2003年には膝の手術を受け、今年2月には新型コロナウイルスに罹患し、公務を休んだ経験もある。医療経済ジャーナリストの室井一辰さんは、イギリス特有の医療体制が健康を下支えしていると指摘する。
「英国にはNICE(英国国立医療技術評価機構)という組織があり、医療内容の効果を科学的に検証し、評価している。NICEに無駄だと判断されると、国が行う医療から排除されます。つまり、エリザベス女王も科学的根拠に基づく医療を受けているということ。病気や不調を感じたときに最適な治療を適切な分だけ受けられることも、女王が健康に君臨できる理由ではないでしょうか」
女性セブン2022年7月7・14日号