下半身専門の美容整形クリニックを開業した井上裕章さん

「美容医療は負の感情を消せる力がある」と語る

【2】「大きい」「黒ずみが目立つ」

「見た目」に悩む人も多い。大阪府在住の会社員、後藤智子さん(20代・仮名)のケースだ。

「エステでVIO脱毛をしたら、それまで見えなかった自分の性器がすごくグロテスクに見えてしまったんです」

 そう明かす智子さんの悩みは、左右非対称な小陰唇。しわと黒ずみも「自分のものとは思いたくない」と言うほどで、最近はパートナーとのセックスにも積極的になれないのだとか。そこで彼女が受けたのが、小陰唇縮小手術だった。

「大きい、あるいは黒ずんでいる余分な小陰唇を切除し、縫合する手術です。治療時間は局所麻酔をして、片側で15〜30分程度です。痛みは1週間程度あるものの、痛み止めも処方されるため、日常生活への問題はほとんどありません。このかたのように脱毛がきっかけで自分の小陰唇が気になったという患者さんは、多いですね」(井上さん)

 さらに智子さんは、取り切れなかった黒ずみを除去するために、術後4週間経った頃、「ピンクインティメイト」という塗り薬による施術も行った。1回15分、週1回のペースで4〜5回ほど塗布すると、徐々に黒ずみが除去されてくるという。

【3】将来の「介護」のために

 この手術を受けるのは若年層だけではない。神奈川県在住の主婦、伊藤恵子さん(50代・仮名)は、こう語る。

「私は特に左側の小陰唇が大きくて、そのせいで自転車に乗ったとき挟まったような痛みを覚えるし、排尿時には右側に飛び散るので、和式トイレではよく汚していました。いま、将来の介護に備えて脱毛をするかたが増えていますが、私もその興味で調べていたところ女性器整形を知って、手術を決意したところです」

 人生100年時代が生んだ“新たな医療の領域”ともいえる女性器整形だが、事前にしっかりと知識は備えておきたい。井上さんが言う。

「小陰唇を“全部なくしてほしい”と訴える患者さんもいますが、小陰唇は、尿道口や腟に菌が侵入するのを防ぐ大切な役割を持っています。切除しすぎると、今度は腟の乾燥や炎症の原因になってしまう。何より切ったものはかんたんには元に戻せません。手術については、医師の説明を聞き、リスクなども理解した上で選択してほしいですね」

※女性セブン2022年7月21日号

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