鳥集:つまり、先生はコロナワクチンの接種が自己免疫疾患を引き起こしたと?
A男:そう断言できます。なぜなら過去にも似た事例があるからです。例えば、1970年代のアメリカで豚インフルエンザワクチンの大規模接種が行われましたが、その直後に自己免疫疾患のギラン・バレー症候群が多発して、亡くなる人が増加しました。歴史的に集団接種の後に自己免疫疾患が少ないながらも一定数発生することはわかっている。しかし、その可能性を積極的に国民に知らせていないことに疑問を覚えます。
鳥集:実は多くの学会で、コロナワクチンとの関連性が疑われる病気の発生や悪化の症例がたくさん報告されています。その内容は膠原病だけでなく、皮膚病、血管炎、腎臓病、神経疾患などさまざまです。にもかかわらず学会は、それを積極的に国民に伝えようとしていません。
A男:学会内でもワクチンへの批判は、医師同士が非難しあうことになるためほとんどの医師が見て見ぬフリをしているのが実情です。
D介:だけど、実際には免疫に作用することを疑う医師は少なくないです。自己免疫疾患に詳しい医師のなかには、免疫抑制剤を使っている患者がワクチンを打つと免疫のバランスが崩れて、危険な状態に陥ることがあると話す人もいます。
自己免疫疾患にもさまざまな病態がありますが、例えば免疫のバランスが崩れると失明の恐れがあるような場合には、ワクチンのリスクとベネフィット(利益、恩恵)を考慮して接種をすすめないこともあるそうです。とはいえ、すべての医師にそうした専門的な知識はないし……。
A男:しかも、困ったことにこのワクチンは自己免疫疾患を新たに発症・悪化させるだけでなく、免疫を抑制するという研究結果もあります。これによって懸念されるのが“がん”です。普段であれば免疫ががんの発生を抑えているのですが、それが壊れてしまうのです。ある膠原病の患者さんは、ワクチン接種直後から極端に体力が落ち、病状もみるみる悪化して、最終的に胃がんと判明して亡くなりました。
ワクチンと関連があるかは、確かに断言はできませんが、接種後の進行スピードが明らかに異常でした。「おれは元気だったのにワクチンでこんな体調になった。前の状態に戻してくれ」という病室での彼の叫び声が私には忘れられません。
B子:私の病院でも接種後に進行がんが判明した比較的若い人が何人かいます。ワクチンとの関連を明らかにするのは難しいですが、接種後に突如として進行がんが見つかるケースは実際にあります。
A男:やっぱり、全国的なものなんですね……。接種後に二十数年前の乳がんが再発して全身に転移した患者や、膠原病と合併して肺がんになった患者もいました。ほかにも接種後急に肺の中に膿瘍ができたり、頭の中に菌が入ったために髄膜炎を発症し意識朦朧となった症例を続けざまに診ました。こんな症例はワクチン導入前にはごくまれにしか見たことがなく、どうしても「因果関係なし」とは思えないんです。