スポーツ

阪神・岡田彰布監督再登板へ これで「掛布雅之監督」誕生の芽は永遠に潰えたか

阪神監督「再登板」が報じられた岡田彰布氏(写真は2008年)

阪神監督「再登板」が報じられた岡田彰布氏(写真は2008年)

 来シーズン、阪神の監督に岡田彰布氏が再登板することが報じられた。矢野燿大監督はキャンプイン前日の表明通り、今季限りでの退任する予定となっている。岡田氏は2004年から星野仙一氏の後を受け、監督に就任。2005年には『JFK』と呼ばれたジェフ・ウィリアムス、藤川球児、久保田智之という鉄壁のリリーフ陣を確立してリーグ優勝を果たし、野球界の投手起用に大きな影響を与えた。2008年、シーズン中盤まで独走していながら、最大13ゲーム差をつけていた巨人に逆転優勝を許し、責任を取って辞任した。

 2010年からオリックスの監督を3年間務め、1年目には交流戦の優勝も飾った。2013年からは評論家として活動していた。

「岡田監督の復帰は既定路線でしたが、これで掛布雅之監督の誕生は永遠に見られない可能性が高まりました。掛布さんは現役時代、習志野高校からドラフト6位で入団した後、猛練習で這い上がり、小柄ながらも阪神の4番としてホームラン王を3回も取り、1985年の日本一にも貢献した。いろんな説はありますが、阪神の歴史で“ミスター・タイガース”と呼ばれたのは藤村富美男、村山実、田淵幸一、掛布雅之の4人と言っていい。藤村さん、村山さんは阪神で、田淵さんはダイエーで指揮を取った。監督になっていないのは掛布さんだけです」(球界関係者。以下同)

 掛布氏は引退前年の1987年、開幕前に酒気帯び運転で現行犯逮捕され、当時の久万俊二郎オーナーに「ウチの4番は欠陥商品。野球選手以前に人間として失格」と痛烈な批判を浴びせられていた。その一件で両者に確執が生まれ、久万オーナーの目の黒いうちは掛布氏の阪神復帰はないと思われていた。

「引退後、ロッテや楽天から監督のオファーがあったと掛布氏自身が明かしていますが、条件面や野球観が合わないなどの理由で受諾はしなかった。何より、阪神への愛着があったのではないでしょうか」

 久万オーナーが他界した2年後の2013年オフ、掛布氏は阪神の『ジェネラルマネージャー(GM)付育成&打撃コーディネーター』に就任した。引退した1988年以来の古巣復帰にファンは驚くと同時に喜んだ。

「掛布さんと同じ千葉県出身で、現役時代のチームメイトである中村勝広氏が2012年のシーズン中にGMになり、なんとか掛布さんを阪神に戻したいと思案した結果が複雑な肩書きを生みました」

関連記事

トピックス

都内の人気カフェで目撃された田中将大&里田まい夫妻(時事通信フォト/HPより))
《ファーム暮らしの夫と妻・里田まい》巨人・田中将大が人気カフェデートで見せた束の間の微笑…日米通算200勝を目前に「1軍から声が掛からない事情」
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
新横綱・大の里(時事通信フォト)
《横綱昇進》祖父が語る“怪物”大の里の子ども時代「生まれたときから大きく、朝ご飯は2回」「負けず嫌いじゃなかった」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ヤクザが路上で客引きをしていた男性を脅すのにトクリュウを呼んで逮捕された(時事通信フォト)
《ヤクザとトクリュウの上下関係が不明に》大阪ミナミでトクリュウを集めて客引き男性を脅して暴力団幹部が逮捕 この事件で”用心棒”はどっちだったのか 
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
新横綱・大の里(時事通信フォト))
《地元秘話》横綱昇進の“怪物”大の里は唯一無二の愛されキャラ「トイレにひとりで行けないくらい怖がり」「友達も多くてニコニコしてかわいい子だったわ」
NEWSポストセブン
ミスタープロ野球として、日本中から愛された長嶋茂雄さんが6月3日、89才で亡くなった
長島三奈さん、自身の誕生日に父・長嶋茂雄さんが死去 どんな思いで偉大すぎる父を長年サポートし続けてきたのか
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
金髪美女インフルエンサー(26)が “性的暴力を助長する”と批判殺到の「ふれあい動物園」企画直前にアカウント停止《1000人以上の男性と関係を持つ企画で話題に》
NEWSポストセブン
逮捕された波多野佑哉容疑者(共同通信)。現場になったラブホテル
《名古屋・美人局殺人》「事件現場の“女子大エリア”は治安が悪い」金髪ロングヘアの容疑者女性(19)が被害男性(32)に密着し…事件30分前に見せていた“親密そうな様子”
NEWSポストセブン
東京・昭島市周辺地域の下水処理を行っている多摩川上流水再生センター
《ウンコは資源》排泄大国ニッポンが抱える“黄金の資源”を活用できてない問題「江戸時代の取引金額は10億円前後」「北朝鮮では売買・窃盗の対象にも」
NEWSポストセブン
ブラジル公式訪問中の佳子さま(時事通信フォト)
《佳子さまの寝顔がSNSで拡散》「本当に美しくて、まるで人形みたい」の声も 識者が解説する佳子さま“現地フィーバー”のワケ
NEWSポストセブン