海外から到着した人で混雑する成田空港第1ターミナル。新型コロナウイルスの水際対策が10月11日から大幅に緩和され、入国者数の上限撤廃や個人旅行の解禁、ビザ(査証)の取得免除など、外国人旅行者の入国制限が撤廃された(時事通信フォト)
韓国から日本に来たという女性二人組のお目当ては東京ディズニーランドだと話してくれた。彼女たちは日本語も少し出来るとのこと。韓国の旅行会社によれば、日本旅行の予約は20倍まで増加したという。
「上海より日本のディズニーランドが好き、比べ物にならない」
嬉しい言葉。日本人だから言うわけではないが、ディズニーランドは日本が一番だと思う。そもそもゼロコロナ政策をいまだに続ける中国、まして上海に観光は現実的ではないだろう。ただ、残念なのはこれを書いている時点でパレード中止というニュースが飛び込んできた。安全のためとはいえせっかくの外国人観光客解禁、早く再開すればいいのだが。
駅ナカのコンビニにも外国人観光客、話しかけるといろいろ商品について聞かれてしまう。コンビニおにぎりと助六寿司を気に入った様子。やはり「とても安い」と喜んでいた。もっとも、おにぎりはどの国でもスタンダードな食事ではないため海外ではとても高い。ビックマック指数とは関係なしに、この安さは日本ならではなのだろう。
本当はお決まりの光景、マクドナルドで外国人観光客が「日本は安い」なんて驚く場面など遭遇したかったが、彼とは別の観光客も「安いけど、日本でわざわざ食べないよ」とのことで、当たり前だが実際に聞けば日本ではスシ、ソバ、テンプラといった和食が目当ての方々ばかりだった。
値上げしても「海外の富裕層からしたら安いと思います」
解禁に期待を寄せる日本人の側にも聞いた。蕎麦店のスタッフはこう話す。
「日本人のみなさんは外食を控えるようになりましたから、外国からの観光客には期待しています」
こうした飲食店もまた、インバウンドの復活を期待している。銀座、ハイジュエリーブランドのスタッフの話。
「コロナはもちろんですが、値上げを繰り返しましたので厳しい状況でした。ブライダル以外、日本人のお客様は固定客がほとんどですから、外国人観光客に買っていただくのとそうでないのとでは違います」