“そもそも若者はテレビに関心がない”という根本的な問題もある。
「昭和の時代なら、出場歌手や流行曲は誰もが知っていましたが、今やそんな歌手やそんな曲は存在しません。動画サイトやSNSのスピード感に慣れた若者は、少しでも知らない歌手や歌が出てきたら、チャンネルをすぐに変えてしまう。
裏番組の影響もあるでしょう。かつては1度チャンネルを合わせれば、腰を据えて番組を見るのが当たり前でしたが、今や民放はもちろん、有料配信サービスや動画サイトなど、あらゆるものの中から見たいものを選ぶ時代。分母がそれだけ増えれば、自ずと数字は下がります。
今年で言えば、新型コロナの影響もあるでしょう。昨年と一昨年はコロナの影響で、大晦日を家で過ごす人が多かったですが、今年は3年ぶりにライブやイベント、初詣などに足を運べそうなので、在宅率は下がるはず。それはダイレクトに視聴率にも反映するはずです」(テレビ関係者)
NHKに対しては、先頃発表された受信料値下げ案について視聴者から「不十分だ」との声が上がっており、逆風は強い。“ハシカン”が救世主となるか、はたまた“紅白の終わりの始まり”となるか、何かと注目の集まる大晦日になりそうだ。