本牧神社

本牧神社は「お馬流し」神事で知られる。これは、茅で作った“お馬さま”に厄災を託して海に流すというもので、1566(永禄9)年から受け継がれ、神奈川県無形民俗文化財、神奈川県民俗芸能五十選に指定されている

ご神木を左に回れば、縁切りができる!

【神奈川】本牧神社内熊野速玉社
住所:神奈川県横浜市中区本牧和田19

 航海安全の神、生業の守護神と崇められ、800年以上前からこの地の信仰を集めてきた本牧神社。その拝殿の右手に鎮座するのが、「悪しき縁を断ち、穢れを祓う」「良縁に巡り逢い、相整う」という功徳を持つ熊野速玉社だ。

 ここに参拝し、義理の両親と縁切りをしたというMさん(42才)に出会った。

「3年前に再婚した夫(50才)は親の言いなりの人で、毎月15万円も実家に仕送りをしていたんです」

 送金が滞ると、「私たちを捨てるのか?」「育ててもらった恩を忘れたのか?」などと、毎日のように電話がかかってきたという。

「夫は親が怖くて逆らえない。そこで最後の手段として、神頼みをしたんです」
 熊野速玉社には、絡み合うように生えている2本の榎(えんの木)の御神木がある。ここで縁切りを強く念じながら、木の根元を左にひと回りするのだ。ちなみに右回りすると良縁に恵まれるという。

「私も社殿に参拝し、榎を左に回りました。絵馬と『むすびまもり』をいただき、絵馬には、義両親と夫との縁切りを書いて、納めてきました。

 それからわずか数日後、夫が“やっとこの年で結婚できたのだから、今後は自分のために生きる”と宣言し、両親の連絡先を着信拒否にしたんです。これで完全に切れたわけではありませんが、かなり大きな一歩になりました」

 常々説得をしていたとはいえ、そんなに早く夫の心が変わると思わず、すぐにお礼参りに来たのだという。

「本殿でお礼参りをした後、今度は御神木を右に回り、お金との縁結びを願ってきました。いままで義実家に奪われたお金を取り戻さないと(笑い)」

 縁切りが成就した人は一様に晴れ晴れとしている。縁こそすべての幸せの土台になっているようだ。

※女性セブン2022年11月24日号

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