今後の放送は日本代表の躍進次第か
常に最も多い試合数を放送し続けてきたNHKは、ロシア大会の32試合から21試合に減らしました。
放送される試合数減少の理由は、放映権料の高騰にほかなりません。これによってNHKと民放キー局で構成されるジャパンコンソーシアムでの放送が実現せず、試合中継以外も含めた温度差の違いが生まれてしまいました。
日本戦だけでなく1試合も放送しない日本テレビとTBSの扱いが少ないのは当然ですが、実際のところは「放映権料が高額だから」だけでなく、「視聴率自体が取れないから、もうスルーしていいのではないか」とみなされているところもあります。
実際、ここ数年は日本代表戦の放送が視聴率を取れなくなっていました。しかもアジア最終予選のときも日本代表のアウェー戦は地上波での放送がなくDAZNの有料配信のみだったものの、大きな混乱はなく、各局の番組もほぼダメージを受けなかったのです。
各局のテレビマンと話をしていても、「ワールドカップで数字が期待できるのは日本戦のみだが、3試合で終わってしまう可能性もあり、それを各局で分け合わなければいけない」「外国の選手でライト層を引きつけられるスター選手がいないから数字は取れない」などのネガティブな声が聞こえてきます。
しかし、もし日本代表が優勝候補で準々決勝以上に進む可能性が高いチームなら、もう少し積極的に放送しようという姿勢になっていたでしょう。また、日本代表がコスタリカやスペインにも勝って決勝トーナメント進出を決める。さらに初のベスト8以上に勝ちあがったら、日本テレビやTBSもワールドカップの扱いを増やすのは間違いなく、それが今後の大会放送に影響を及ぼすかもしれません。